穀物世界大手米ゼネラル・ミルズは1月28日、カンザス州保健環境省および同州チーニー貯水池流域の小麦農家24人と協働し、3年間の「リジェネラティブ農業」実証事業を実施すると発表した。水質改善を行うと共に、同州ウィチタ住民40万人以上に水を供給する。同社は2025年までに土壌の栄養を改善し、バリューチェーン全体で二酸化炭素排出量を28%削減する目標を掲げており、今回の取り組みはその一環。
「リジェネラティブ農業」は、「再生可能な有機農業」とも訳され、天然の自然環境に近い状態で農業を行う概念。ゼネラル・ミルズは2019年3月、2030年までに農場100万エーカーで「リジェネラティブ農業」を展開すると発表している。
【参考】【アメリカ】ゼネラル・ミルズ、2030年までに100万エーカーで「リジェネラティブ農業」展開(2019年3月7日)
今回発表のプログラムは、「リジェネラティブ農業」実現することで、水の浸透や異常気象に対する土地のレジリエンスを高め、土壌浸食を削減。近隣の湖、河川の水質にプラスの影響を与える。また、大気中の二酸化炭素を抽出し、土地に貯蔵する。
協働農家は、2019年11月開催のセミナー参加者150人以上から選出。土壌の栄養に関するセミナー「Soil Health Academy」、農家関連の野外活動、Facebookのプライベートグループ等を通じ、継続的な教育を受け、意見やベストプラクティスを共有する。また、農業向け生態系サービス業界団体「Ecosystem Services Market Consortium」開発の土壌および水質測定プロトコルとも整合性を取る。
【参照ページ】General Mills launches multi-year regenerative agriculture pilot with wheat growers in central Kansas
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