世界銀行グループの国際復興開発銀行(IBRD)は5月14日、サステナビリティボンドのインパクト・レポートを発表した。IBRDは、2015年からグリーンボンドのインパクト・レポートを発行していたが、サステナビリティボンドの・インパクト・レポート発行は今回が初。
IBRDのサステナビリティボンドは、2019年に初発行。一方、グリーンボンドは2008年から発行しており、今回のインパクト・レポートは、グリーン、ソーシャル、サステナビリティの全て包括して報告するものとなっている。IBRDによるサステナビリティボンドは国際資本市場協会(ICMA)のサステナビリティボンド・ガイドライン(SBS)に準拠。IBRDのサステナビリティボンドの資金使途は、IBRDの全プロジェクトに適格性が認められている。今回のレポートは、資金使途となった開発事業の国連持続可能な開発目標(SDGs)に対する貢献量でインパクトを示した。
同レポートによると、2019年度には、グリーンボンドを含め540億米ドル(約58兆円)の債券を発行。資金使途となった71プロジェクトが2019年度中に完了し、84プロジェクトが現在進行中。プロジェクトは、セクター別、地域別でも内訳をまとめた。
インパクトでは、気候変動では削減された二酸化炭素排出量、森林では再生森林面積、海洋では保護区に新規指定された海洋面積等で算出。一方、ソーシャル分野では、受益者の人数を主な指標とした。
上記の内容に加え、レポートには世界銀行グループによる新型コロナウイルス・パンデミックへの対応についても記載された。4月15日には、新型コロナウイルス・パンデミックに対する各国政府を支援するため、IBRDは80億米ドル(約8兆円)のサステナビリティボンドを発行している。
【参考】【国際】世界銀行、新型コロナでサステナビリティボンド1.2兆円発行。各国政府の財政支援(2020年4月25日)
【参照ページ】World Bank Launches Inaugural Sustainable Development Bond Impact Report
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