欧州委員会は7月2日、2015年制定の第4次マネーロンダリング(AML)指令の遵守違反で、オーストリア、ベルギー、オランダの各政府を欧州司法裁判所(ECJ)に提訴したと発表した。同指令で義務化されていた国内法立法を怠った疑い。
同今回の発表では、オーストリアはギャンブルや賭け事に関する法制化の怠り、ベルギーは同指令が定める各国の「金融インテリジェンスユニット」間での情報共有メカニズムの整備の怠り、オランダは実質的受益者に関する情報管理制度の怠りを指摘した。
同指令は、2017年6月26日までに国内法を整備することを義務付けていたが、期限を迎えても整備完了を伝えた国はゼロだった。その後8カ国について、正式な違法性調査が実行され、3ヶ国からはすでに合理的事情説明を受け取っており、2ヶ国はECJに係属中。さらに今回3ヶ国がECJ係属となった。
【参考】【EU】欧州委、ルクセンブルクを欧州司法裁判所に提訴決定。第4次AML指令未遵守(2018年11月17日)
反マネーロンダリングでは、EUでは第5次反マネーロンダリング(AML)指令が施行。2020年1月10日までに国内法制化が要求されている。
【参照ページ】Anti-Money Laundering: Commission decides to refer Austria, Belgium and the Netherlands to the Court of Justice of the EU for failing to fully implement EU anti-money laundering rules
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