重工業世界大手独シーメンス傘下の鉄道事業シーメンス・モビリティとドイツ鉄道は11月23日、ドイツ・テュービンゲン周辺地域で2024年から1年間、同社初となる燃料電池列車「ミレオ・プラスH」と水素ステーションの試験運用を行うプロジェクト「H2goesRail」を発表した。二酸化炭素排出量削減のため、従来のディーゼル列車からの切り替えを試みる。
独バーデン・ヴュルテンベルク州政府は、同プロジェクトを支援。独連邦交通デジタルインフラ省(BMVI)も資金提供の意思を示している。
シーメンス・モビリティは、同社製造の地域列車「ミレオ・プラス」を基に「ミレオ・プラスH」のプロトタイプを製造予定。2両編成の同列車には、新たに開発した水素駆動モーターが搭載される。ミレオ・プラスHの航続距離は600kmで電気駆動と同程度。ライフサイクルコスト、メンテナンスコスト、修理コストが低く、時速160kmまで出すことが出来ることが特徴だという。
ドイツ鉄道は、水素列車用の燃料補給所を開発。燃料補給に要する時間は15分程度で、ディーゼル燃料ほど長くはかからない。また同社は、同国ウルムのメンテナンスショップの部分改装も行う。現状、同地域ではディーゼル列車1,300本が運行中。40%は電車ではない。今回発表の水素列車では、二酸化炭素排出量を年間300t削減する。試験運用対象区域は、ドイツのテュービンゲン、ホルブ、プフォルツハイム。
【参照ページ】Deutsche Bahn and Siemens enter the Hydrogen Age
【画像】Siemens
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