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【国際】MSCI、機関投資家向けにESG投資分野で2021年注目テーマを5つ発表。生物多様性等

 インデックス開発世界大手米MSCIは12月7日、2021年のESG注目テーマとして5つを発表した。MSCIリサーチでESGリサーチ部門グローバルヘッドを務めるLinda-Eling Leeマネージング・ディレクター率いるチームがブログ形式でまとめた。

 今回示した5つの注目テーマは、気候変動、ESGバブル、生物多様性、情報開示、社会的不平等。

 気候変動では、多くの機関投資家が、運用ポートフォリオでパリ協定との整合性を採ると動く中、実際にパリ協定と整合性のある投資先企業は非常に限られていると指摘。1.5℃遵守にコミットすると、投資ユニバースはわずか10%にまで縮み、2℃遵守でも40%にまで縮んでしまう。機関投資家にとって、ユニバースの拡大とパリ協定整合性の両立は、困難な状況になっていると伝えた。

 ESGブームに関しては、ESGはブームではなく、強力な足場を掴んでいるとの見方を示した。今回、MSCIのESGスコアで3段階に区分けした銘柄群でのパフォーマンスを披露し、長期に渡ってESGスコアの高い企業のパフォーマンスは高いことを示した。また、パフォーマンスのアトリビューション分析でも、ESGスコアの高い企業では、利益が貢献しているのに対し、ESGスコアが真ん中のレベルの企業は、自社株買いや配当で株価を吊り上げていると評価した。

 生物多様性では、新型コロナウイルス・パンデミックにより、生態系の保護する重要性が再確認されたとした。特に注目は、持続不可能になっている大豆生産で、農業大手の森林破壊や生物多様性へのアクションに関心が集まっている模様。

 情報開示では、EUのサステナブルファイナンス開示規則(SFDR)により、機関投資家のポートフォリオに関する情報開示が求められると言及。それにより、ポートフォリオを構成する企業の情報開示がさらに進むと見立てた。
 
 社会的不平等では、パンデミックにより、さらに一層社会格差は進んでしまい、2021年には機関投資家が積極的に社会的不平等を緩和するためのシステミックなアプローチを打ち出すと予想した。具体的には、ソーシャルボンドを挙げたが、ソーシャルボンドは資金使途の規定が比較的曖昧なため、ソーシャル・ウォッシングを起こしやすいとしたが、それでもソーシャルボンドでの社会的不平等是正のニーズは喫緊と指摘した。

【参照ページ】2021 ESG Trends to Watch

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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