米ドナルド・トランプ大統領は1月18日、米連邦政府が、中国、北朝鮮、ロシア、イラン製のドローン(UAS)を調達することを事実上禁止する大統領令に署名した。トランプ大統領は1月20日に任期を迎えるが、その直前に安全保障上の理由で敵国のドローン調達を封じ込めた形となった。
今回の大統領令は、敵国として、中国、北朝鮮、ロシア、イランを指名。さらに商務省によって決定されるとした。そして、敵国内の企業が製造したドローン、敵国内の企業が製造したフライトコントローラー、地上管制システムプロセッサー、無線機、デジタル伝送装置、カメラ、ジンバルを使用しているドローン、敵国で開発されたOSを採用しているドローン、米国外のネットワークやサーバーとつながっているドローン、米国内で敵国内の企業が管理しているネットワークやサーバーとつながっているドローン、敵国内の企業が生産した画像、動画、位置情報、飛行経路等のデータを送信するためのソフトウェアやハードウェアを含むドローンを規制対象として定めた。
その上で、連邦政府の各機関に対し、規制されたドローンの直接調達、間接調達、調達につながる補助金や資金拠出等に関わっていたかをチェックし、行政管理予算局に報告することを義務付けた。
そして、規制対象のドローンがあった場合は、同大統領令から90日以内に、保有または使用しているドローンの製造者、モデル、プロトコルを国家情報長官と科学技術政策局長に提出することを義務化。さらに国家情報長官に対し、180日以内にリスクレポートを作成し大統領に提出することも義務化。国家情報長官は、正当な理由がある場合は、使用禁止を連邦政府機関に命じることもできる。
加えて、連邦航空局(FAA)に対しては、270日以内に今回の大統領令の目的と達成する規制を提案することも命じた。
【参照ページ】Executive Order on Protecting The United States From Certain Unmanned Aircraft Systems
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