欧州委員会は9月22日、保険会社に対するマクロ・プルーデンス規制であるソルベンシーII指令と、ソルベンシーII指令の見直しに関するコミュニケーションの包括的な見直し内容を採択した。新型コロナウイルス・パンデミックからの欧州の復興に向け、あるべき方向に保険資金を振り向けられるようにする。
【参考】【EU】EIOPA、ソルベンシーⅡ指令の報告要件改正案公表。報告を簡素化。パブコメ募集(2021年8月2日)
今回のEU指令改正では、保険加入者の保護を強化し、厳しい経済環境下でも保険会社の健全性を確保することや、保険会社の財務状況をよく知ることができるよう保険会社への規制を強化する。さらに監督当局間での連携も深める。また保険会社の投融資では、気候変動リスクの考慮の強化、将来リスクへの備えの強化、長期的な資本への投資拡大をルールとして盛り込む。
さらに今回、欧州委員会は、新たに保険引受回収・破綻処理指令案も発表。保険会社の将来の破綻に備え、破綻処理プロセスの改善を行う。特に、保険会社や再保険会社の清算処理の場合の国境を超えた処理スキームを実現するため「レゾリューション・カレッジ」の制度化も盛り込んだ。
ソルベンシーII指令改正案と保険引受回収・破綻処理指令案は、今後、欧州議会とEU理事会での審議に入る。
【参照ページ】Reviewing EU insurance rules: encouraging insurers to invest in Europe's future
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