英債務管理庁(DMO)は9月22日、同国初のグリーンボンド国債を100億ポンド(約1.5兆円)発行した。年限は12年。英国債は「ギルト」の通称で知られており、史上初の「グリーン・ギルト」となった。
【参考】【イギリス】財相、グリーンボンド国債を2021年に発行。企業と金融機関に2021年からTCFDの段階的義務化も(2020年11月12日)
主幹事証券は、バークレイズ、BNPパリバ、シティ、ドイツ銀行、HSBC、JPモルガンの6社。また、ジョイント・ストラクチャリング・アドバイザーは、HSBCとJPモルガンが務めた。
DMOは、今回の発行に先駆け、6月30日に「英政府グリーンファイナンス・フレームワーク」を発表。V.E(Vigeo Eiris)がセカンドオピニオンを提供した。ルックバック期間は1年に設定した上で、資金使途の50%以下に留める。資金使途の分野は、クリーン輸送、再生可能エネルギー、省エネ、大気汚染・管理、自然環境保全、気候変動適応。原子力発電については、英国の低炭素化に向けては必要としつつも、機関投資家では排除を求める声があることから、グリーンファイナンスの対象から除外した。同様に大型水力発電も除外した。また、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)と、経済協力開発機構(OECD)多国籍企業行動指針の遵守も課す。
同フレームワークは、発行後のインパクト報告についても、資金使途分野ごとに測定するKPIを明記した。
DMOは10月1日、2回目のグリーンギルトの発行も発表。2021年度だけで総額150億ポンド以上を発行すると表明した。
【参照ページ】Green gilt issuance
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