欧州委員会は10月12日、初となるグリーンボンド機関債を120億ユーロ(約1.6兆円)発行した。年限は15年。グリーンボンドでの一回の発行額は過去最大。欧州委員会は2020年10月にソーシャルボンドを初発行し、今回グリーンボンド発行へと続いた。
【参考】【EU】欧州委、2026年までにソーシャルボンドとグリーンボンドを112兆円発行。市場拡大に貢献(2020年10月26日)
【参考】【イギリス】政府、初のグリーンボンド国債1.5兆円発行。原発と大型水力は資金使途から除外(2021年10月3日)
今回の発行では、注文額が11倍以上の1,350億ユーロ分も集まり、人気の高さを伺わせた。今後、欧州委員会は総額で2,500億ユーロ(約33兆円)もの発行を計画しており、新型コロナウイルス・パンデミック復興のための長期予算「NextGenerationEU」のための債券発行額総額8,000億ユーロの3分の1を占める見通し。
今回の発行では、ESG債(サステナブルボンド)による金利のタイト化「グリーニアム」も確認された。同等の債券と比べ、金利が0.025%抑制されたという。
同グリーンボンドは、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則(GBP)とともに、現在、立法手続きの最終段階に入っているEUグリーンボンド基準にも最大限準拠。EUタクソノミーとの整合性も確保した。資金使途は、グリーン・トランジションのR&D、グリーン・トランジションを促進するデジタル技術開発、省エネ、再生可能エネルギー、気候変動適応、水・廃棄物マネジメント、クリーン輸送、自然環境保全・生物多様性、その他の合計9カテゴリー。セカンドオピニオンはV.E(Vigeo Eiris)。
【参照ページ】NextGenerationEU: European Commission successfully issues first green bond to finance the sustainable recovery
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