独環境NGOのNewClimate Instituteと、ベルギー環境NGOのCarbon Market Watchは2月7日、グローバル企業25社のカーボンニュートラル目標のレベルを分析、評価したレポート「企業の気候変動責任モニター」を発表した。日本企業も2社が対象となった。
今回のレポートは、各社が発表しているカーボンニュートラル目標のレベルを分析したもの。いずれの企業も2050年までのカーボンニュートラルを掲げているが、「透明性」と「インテグリティ(誠実さ)」の観点から格付を行った。結果、最高格付は該当なしで、2番目の格付をデンマーク海運大手のA.P.モラー・マースクのみが取得した。他の企業については、課題があるとした。
今回の評価対象企業は、ユニリーバ、ネスレ、JBS、ウォルマート、カルフール、イケア、CVSヘルス、BMW、フォルクスワーゲン、グーグル、アマゾン、アップル、ソニー、日立製作所、ボーダフォン、ドイツテレコム、ドイツポストDHL、エネル、イーオン、グラクソ・スミスクライン(GSK)、ノバルティス、ヴァーレ、サンゴバン、アクセンチュア。
評価観点では、透明性とインテグリティの2つの尺度を用い、排出量開示、具体的な削減目標、削減アクション、カーボンオフセットの質と依存度の4つを評価。開示と削減目標では重要なスコープ3のカバー度合いや算定手法の明瞭性が、削減アクションでは排出量の多いカテゴリーでの具体性がチェックされた。また、カーボンオフセットへの依存度が高く、購入するカーボンクレジットの質でも高い基準を設定していない場合は、評価が低くなった。
マースクに次ぐ3番目の格付だったのは、アップル、ソニー、ボーダフォン。日立は5段階中4段階目だった。
今回の評価は、セクター毎の難易度は考慮されていない。サプライチェーン上での排出量の多く、現在実現ソリューションそのものを開発中の小売企業や食品企業に関しては、全体的に評価が低くなった。
【参照ページ】Press Release – Corporate Climate Responsibility Monitor 2022
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