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【スリランカ】首相、財政破綻を宣言。MMT理論に暗雲。大統領はロシアに短期支援要請

 スリランカのラニル・ウィクレミンゲ首相は7月5日、財政破綻を宣言した。また、ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領は7月6日、ロシアのプーチン大統領に燃料を輸入するための信用支援を要請したことをツイッターで投稿した。

 ウィクレミンゲ首相は、国会での演説で、同国が過去数十年で最悪の金融危機に見舞われていると表明。数百万人の国民が食料、医薬品、燃料の購入に苦しんでいると語った。スリランカでは、外貨準備高が記録的な低水準に落ち込んでおり、食料、医薬品、燃料等も含めた輸入品のドル決済が滞り、過去70年間で最悪の金融危機を経験している。

 また同首相は、国際通貨基金(IMF)との交渉も、発展途上国ではなく、財政破綻国として扱われることになるため、「困難なものになる」と表明。先行きが非常に厳しいとの見方を伝えた。

 スリランカでは7月3日、カンチャナ・ウィジェセケラ・エネルギー相は、残りの燃料が1日分にも満たないとの声明を発表。国内では、物資を求める行列や、不満を伝えるデモが発生し、大きな混乱となっている。また、数ヶ月前から、経済失政を追求し、ラジャパクサ大統領の辞任を求める声も上がっていた。

 スリランカでは、今年中にインフレ率が60%にも上昇するとの予測もある。スリランカは今後、財政破綻国としてIMFからの支援を求め、債務の持続可能性に関する計画書をIMFに提出しなければならない。合意が得られれば、4年間の包括的融資が受けられることとなる。

 スリランカは、中央銀行がMMT(現代貨幣理論)政策を世界で最初に公式に実践した国とみられている。スリランカの財政破綻の状況に関しては、MMT批判論者からは、MMTが財政破綻を早めると見解も出ていた。一方、MMT支持派からは、スリランカはMMTを正しく導入していないとの反論もあった。今後、MMTを巡っても議論が活発化していくことになる。

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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