気候変動対応を企業に求める欧州機関投資家団体IIGCCは9月15日、機関投資家に向け、気候変動の物理的リスクに対応するためのディスカッション・ペーパーを発表した。IIGCCはすでに移行リスクへの対策で「ネットゼロ投資フレームワーク」を策定済み。さらに気候変動適応側でもあるべき投資手法を提示していく。
【参考】【国際】IIGCC、ネットゼロ投資フレームワーク策定。すでに920兆円の投資家がコミット。世界展開へ(2021年3月12日)
今回のディスカッション・ペーパーでは、機関投資家にとってのアクション・フレームワーク骨子、目標設定の基礎、投資家の気候変動レジリエンスへのコミットメントの方向性について概説している。今後、関係者からフィードバックを得、フレームワークとしてまとめていく考え。
フレームワークでは、ガバナンス・戦略、目標・目的、戦略的なアセットアロケーション、アセットクラスの調整、政策アドボカシー・市場エンゲージメントの5つで構成。さらに詳細に9つのステップを示した。
内容面では、アセットリスク、ポートフォリオリスク、システミックリスクの3つのレベルで対策を講じるべきと強調。個別銘柄だけでなく、マクロ的な視点での把握が重要になるとした。これにより、旱魃により、世界の食料サプライチェーン全体の価格を押し上げるような深刻なシステミックに対処できるとした。
パブリックコメントの締切は10月14日。まずは実証を行い、その後2023年に正式版をリリースする計画。
【参照ページ】IIGCC publishes discussion paper to support the development of a Climate Resilience Investment Framework
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