【国際】マイクロソフト、OMVからのSAFオフテイク契約締結。出張・輸送でのCO2排出量削減

　IT世界大手米マイクロソフトとオーストリア化学大手OMVは1月9日、マイクロソフトの出張・輸送でのスコープ3排出量を削減するため、持続可能な航空燃料（SAF）のオフテイク契約を締結したと発表した。

　OMVは2022年3月から、オーストリアのシュヴェヒャット製油所で、原油処理工程で廃食用油を共処理（Co-processing）し、持続可能な航空燃料（SAF）を製造している。SAFでは、従来ジェット燃料比で二酸化炭素排出量を80%以上削減可能。同社はすでに、複数の航空会社と覚書（MOU）やオフテイク契約を締結している。

　OMVは、スイスの国際イニシアチブ「持続可能なバイオ原料円卓会議（RSB）」と協働し、CoC（Chain of Custody）モデルを試験的に導入。SAFの使用で創出した削減分を、「ブック&クレーム」型で顧客に販売する。これによりマイクロソフトは、検証可能で信頼できる形で、出張と輸送での二酸化炭素排出量削減を進めていく。

　マイクロソフトは2020年、2030年までにカーボン・ネガティブ、ウォーター・ポジティブ、廃棄物ゼロを目標として標榜。炭素除去技術への投資、資材のサーキュラーエコノミー化、水へのアクセスの増加、使用面積以上の土地保全等を進めている。

【参考】【国際】マイクロソフト、事業・製品・包装で2030年カーボンニュートラル宣言。サーキュラーエコノミーが軸（2020年8月7日）

【参照ページ】OMV and Microsoft accelerate decarbonization of corporate air travel and its supply chain logistics

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所