
エーザイは2月21日、2030年までにスコープ1、スコープ2での二酸化炭素排出量を2019年比55%削減し、スコープ3での同排出量を27.5%削減する目標で、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)から短期目標の承認を得たと発表した。また、スコープ3を含む2050年カーボンニュートラル目標でも、気候変動イニシアティブ(JCI)が展開するイニシアチブ「JCI Race to Zero Circle」から参画承認を得たと発表した。
同社は2021年、2040年までにスコープ1、スコープ2でのカーボンニュートラルを宣言しており、中間目標として2030年までに100%再生可能エネルギー転換の達成を掲げてきた。今回は、長期目標にカーボンニュートラルを加えた他、中間目標に関して二酸化炭素排出量で目標を設定し、SBTiから短期目標承認を受けた形。長期目標のネットゼロ・スタンダードでのSBTi承認は未取得。
同社はこれまで、2℃目標に即した二酸化炭素排出量目標として2030年度までに2016年度比30%削減を掲げ、2019年度から2022年度まで目標を達成してきた。一方SBTiは2019年、目標設定の基準フレームワークを「1.5℃シナリオ」もしくは「well-below 2°Cシナリオ」に引き上げ、2021年には、「1.5℃シナリオ」のみに限定する方針改訂を発表。2℃シナリオでの既承認企業も、2025年までに再承認が必要となっていた。
JCI Race to Zero Circleは、国連の「Race to Zero」の公式パートナーになっており、JCI Race to Zero Circleに参画承認されることで、Race to Zeroに参加していることにできる。
【参考】【国際】SBTi、目標承認シナリオを「1.5℃目標」に限定。それ以外の承認企業は再承認必要(2021年7月23日)
【参考】【国際】SBTi、1.5℃特別報告書に鑑み承認基準を2019年4月から改定。既承認企業にも影響あり(2019年2月22日)
【参照ページ】2050年ネットゼロ達成に向けた温室効果ガス削減への取り組みの強化
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