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【国際】2023年再エネ発電量は過去最高でシェア40%超え。2024年上半期に45兆円投資。BNEF調査

 英エネルギーデータ大手ブルームバーグNEF(BNEF)は8月22日、世界の再生可能エネルギーの動向で、2つの報告書を発表した。

【参考】【国際】IRENA2024年版再エネ統計。設備容量前年比14%増。COP28合意達成には不足(2024年7月13日)

 今回の発表は、140の市場における発電容量と発電に関するデータからエネルギー転換のトレンドと各国のカーボンニュートラル実現に向けた進捗を明らかにした「Power Transition Trends」の2024年版と、半期ごとに更新している世界の再生可能エネルギー設備容量と投資環境に関して分析した「再生可能エネルギー投資トラッカーの」2024年下期版。

 2023年の世界の再生可能エネルギー発電の新規設備容量のうち、風力発電と太陽光発電が占める割合は91%となり、2022年の83%から増加。石炭やガス等の化石燃料が占める割合は6%となり、過去最低水準となった。2023年の世界の総発電設備容量は8.9TW。風力発電の設備容量は1TWを初めて超え、太陽光発電は前年比76%増の1.6TWにまで増加した。

(出所)BNEF

 2023年の世界全体の発電量のうち、水力発電、原子力発電、再生可能エネルギー発電の合計が史上初めて40%以上となった。内訳は、水力発電は14.7%、風力発電と太陽光発電はともに13.9%となり過去最高を記録した。原子力発電は9.4%。再生可能エネルギーの発電量の上位5位は、中国、米国、ブラジル、カナダ、インド。2023年の世界の再生可能エネルギー発電量の60%を占めた。

 2024年上半期の再生可能エネルギープロジェクトへの投資額は、2023年上半期と同等の3,130億米ドル(約45兆円)の新規投資が実施される見通し。国別の再生可能エネルギー投資額の第1位は中国、第2位は米国。米国ではインフレ抑制法が可決されてから、半期毎の投資水準は平均63%上昇。パキスタンは2023年の投資額は14位だったが、2024年上期では太陽光発電への新規投資で世界第5位となった。

(出所)BNEF

 同報告書では、太陽光発電と風力発電のパフォーマンスの違いについて言及。太陽光発電の2024年上半期の投資額は、2,210億米ドル(約32兆円)に増加。一方で、モジュール価格の低下、発電効率の向上、一部地域で送電網のボトルネックが顕在化し始めたこと等から、今後の成長率が鈍化する兆しがあると報告した。

 風力発電では、2024年上半期の風力発電の投資額は907億米ドル(約13兆円)だったが、これは前年同期比で 11%減となった。洋上風力発電は、政府主導の入札スケジュールにより投資が大きく左右されるため大きく減少。陸上風力発電は、建設許可や送電網接続に関する課題が頻発していると分析。風力発電の開発は進んでいるものの、太陽光発電と同等の成長率を実現することに苦戦しているとした。

【参照ページ】Clean Electricity Breaks New Records; Renewables on Track for Another Strong Year: BloombergNEF

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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