Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
【2026年2月末まで】有料記事体験キャンペーンを実施中!詳細はこちら。

【アメリカ】政府、クリーン水素製造減税の最終ルール発表。最大1kg当たり3ドル

 米財務省と内国歳入庁(IRS)は1月3日、インフレ抑制法(IRA)第45条V項に基づく、クリーン水素製造減税の最終ルールを発表した。2023年12月の発表した原案を概ね踏襲し、減税適格要件を最終決定した。

【参考】【アメリカ】政府、IRA減税対象のクリーン水素ガイダンス案公表。追加性、同時性等を義務化へ(2023年12月26日)

 IRAが定めているクリーン水素製造減税では、水素製造ライフサイクルでの温室効果ガス排出率に基づき、4段階で控除を実施。水素1kg当たりの排出量4kg以上の場合は、減税はゼロ。2.5kg超4kg以下の場合、水素製造量1kgにつき0.6米ドル、1.5kg超2.5kg以下の場合同0.75米ドル、0.45kg超1.5kg以下の場合同1米ドル、0.45kg以下の場合満額の同3米ドルの減税が受けられる。

 同減税の対象は、グリーン水素(再生可能エネルギーが電源)、ピンク水素(原子力発電が電源)、ブルー水素のいずれもが対象となる。また、CCS付き火力発電を電源とする水素製造についても対象となる。

 グリーン水素とピンク水素に関しては、エネルギー証書(EAC)を活用して電源証明する場合は、同時性(同ルール上は「時間一致性:time matching」)、地理的相関性(同ルール上は「送電可能性:deliverability」)、追加性(同ルール上は「増分性:incrementality」)の基準を満たさなければならない。

 増分性に関しては、原案通り、水素製造施設が稼働を開始してから36ヶ月以内に発電事業者が商業運転を開始した場合、またはその期間内に発電所の設備容量が増加した場合に限り、増分性要件が満たされるとした。CCSについても同様に、水素施設が稼働する36ヶ月前までに炭素回収・貯留(CCS)設備が追加された発電所が要件を満たす。但し、最終ルールでは、一部の修正があり、原子力発電に関しては、ピンク水素生産によって原子力発電所の寿命廃炉リスクが軽減されるとみなされる場合には、原子炉1基当たり200MWを上限として増分性がみたされるとした。また、州政府が、高い水準の温室効果ガス排出上限目標を定めている場合にも、増分性が認められるとした。いずれも、カーボン・リーケージが回避されるとの判断。

 時間一致性については、原案通り、水素施設が水素を製造するために電力を使用するのと同じ時間(Hour)に発電されることを証明するEACを活用することを義務付けたが、最終ルールでは、全ての施設に同要件を適用する開始時期を2030年に設定した。また、限られた時間帯でしかEACを調達できなかった場合を想定し、水素製造事業者は電力関連のライフサイクル排出量を時間(Hour)単位で決定することができる「時間単位の算定オプション」も新たに設けられた。

 送電可能性については、原案通り、水素製造施設と同じ送電網地域にある施設で発電された電力は、送電可能性要件を満たすことで最終決定した。送電網の地域は、エネルギー省の全国送電需要調査(National Transmission Needs Study)に基づいて判断される。

 ブルー水素については、メタン改質技術を使用しCCSを伴う水素製造に加え、再生可能天然ガス(RNG)や炭鉱メタン等の天然ガス代替物を活用するものが対象となる。上流メタンの漏洩率は、エネルギー省が近日中に策定する「45VH2-GREET」の新版で基準値を設ける。また、45VH2-GREETの基準値は、米環境保護庁の新規制の内容も反映される予定だが、同規制については、第2次トランプ政権では撤回される見通し。

 天然ガス代替燃料を使用する水素製造に関しては、廃水、家畜排泄物、埋立地ガス等、減案で認められていたよりも幅広いバイオガスと逃散性メタン、炭鉱メタンから供給される代替燃料を認めた。いずれについても、ライフサイクルGHG排出量の計算方法と排出権の申請方法に関する規則に基づいて計算される。また、RNGや炭鉱メタンを活用する場合には、「ブック&クレーム」型の制度設計が必要となるため、2027年からの適用開始を予定している。

【参照ページ】U.S. Department of the Treasury Releases Final Rules for Clean Hydrogen Production Tax Credit

今なら無料会員にご登録いただくだけで、
有料記事の「閲覧チケット」を毎月1枚プレゼント。
登録後、すぐにご希望の有料記事の閲覧が可能です。

※ 閲覧チケットは翌月への繰り越しはできません。

無料登録してチケットを受け取る
または

有料会員プランで
企業内の情報収集を効率化

  • 2000本近い最新有料記事が読み放題
  • 有料会員継続率98%の高い満足度
  • 有料会員の役職者比率46%
有料会員プランに登録する
author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。