
IT世界大手米アマゾンは12月16日、社内文書の中で、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DEI)方針の一部を中止したと発表した。1月10日に明らかとなった。同社も米国の反DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)活動家ロビー・スターバック氏の攻撃対象となっていた。
今回の社内文書は、キャンディ・キャッスルベリー・テクノロジー担当副社長の名前で発表。まず同社は、グローバル企業として、様々な背景や世界中の多様なコミュニティを持つ数億人の顧客にサービスを提供し、同時に何百万人の従業員やパートナーが必要と言及。個々の特定の格差に対処する、個別のプログラムを開始し、格差が解消された時点で終了するように設計されてきたと指摘した。
その上で、過去数年、新たなアプローチを採用し、全社で数百のプログラムをレビューし、有効性、インパクト、ROIを科学的に評価し、継続すべきプログラムを特定したと説明。古くなったプログラムやガイダンスを2024年末までに終了し、既存の業務プロセスでは切り離されたプログラムではなく、既存のプロセスに統合できる持続可能なものに切り替えるとした。その結果、「後付(ビルトオン)」えはなく、「最初からビルトインさている」ものや「最初から包括的(ボーン・インクルーシブ)」なものへと進化できるとした。
一方、新たな「会社全体のアプローチ」としては扱われない個々人やチーム毎に実施しているアクションについては、会社として継続をサポートする。また、顧客、従業員、世界中のコミュニティの「インクルーシブ体験」に引き続き専念すると宣言した。
今回の社内文書の中では、具体的に終了するプログラムについては言及されていない。同社は、2020年に、副社長および部長のアフリカ系従業員比率を倍増させる目標を設定し、2021年には追加で、プロダクトマネージャー、エンジニア、その他のコーポレート部門のアフリカ系従業員比率を30%増とする目標も設定していた。
またメタ・プラットフォームズも同日、社内文書の中で、主要なDEIプログラムを即時終了すると発表した。理由として、米連邦最高裁判所判決を挙げた。
【参考】【人権】ハーバード大、アファーマティブ・アクション違憲判決。企業への影響は(2023年7月9日)
今回の方針変更では、まず、社内のDEIチームを解散し、アクセシビリティとエンゲージメントに焦点を当てる役割へ切り替える。次に、人材採用では、ダイバーシティを考慮しつつ、「ダイバーシティ・ストレート・アプローチ」を終了すると説明し、ダイバーシティの観点を強調した採用を終了する模様。女性及びマイノリティの比率数値目標も廃止した。サプライヤー戦略でのサプライヤー・ダイバーシティ方針も終了し、中小企業サプライヤー支援プログラムに切り替える。
さらに、エクイティとインクルージョンを目的とした研修プログラムを終了し、あらゆる背景を持つ人々に対して偏見を軽減する公平かつ一貫した慣行を適用する方法に焦点を当てたプログラムに切り替える。同社は、「保護された特性に基づいて、誰に対しても優遇措置、追加の機会、または不当な信用を与えることはせず、また、これらの特性に基づく影響力を軽視することもありません」と述べた。
ロビー・スターバック氏は同日、Xの中で、過去にアマゾンに対し、DEI方針の終了を要求し、2025年にターゲットにすると同社に通告していたことを明らかにした。今回の決定に対しては、具体的に終了するプログラムが明記されておらず、1月末までに明らかにしなければ、批判のための報告を次の段階に進めると警告した。
同氏は、同じくXの中で、10月にメタ・プラットフォームズに対し、2025年にターゲットにすると警告していたことも明らかにした。
【参照ページ】X
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