
米製鉄技術スタートアップのボストン・メタルは3月12日、マサチューセッツ州ウォバーンある工場で、鉱山廃棄物から高付加価値金属を回収する溶融酸化物電解(MOE)のセル実証に成功したと発表した。量産プラント建設に一歩近づいた。
MOEでは、電気を利用し、現在廃棄物とみなされている低濃度の材料から金属を選択的に抽出できる。これにより、あらゆる品位の鉄鉱石を全て高品質の液体金属に変えることができ、不活性陽極は二酸化炭素を一切排出しない、カーボンニュートラル型の純粋な溶融鉄の生産が可能となる。
同社は、2021年にウォバーン工場を竣工した後に、技術の確立に向け、鉄以外の金属での実証を開始。特にMOEの要となる陽極の開発を進めてきていた。陽極は、リアクターに差し込む丸みを帯びた金属片で、電気をリアクターに送り込み、必要な反応を起こさせる役割を果たす。理論的には、陽極は消耗しないが、条件が適切でないと経年劣化を起こす。
今回の実証では、同社が開発した不活性陽極を活用し、製鉄用のマルチアノード・リアクターの稼働に成功。量産に向けた拡張性を証明した形となった。同社は2026年の稼働開始、2027年に量産開始を目指している。
【参考】【アメリカ】溶融酸化物電気分解製鉄ボストン・メタル、52億円調達。まずは鉄合金の商業生産(2021年1月20日)
【参考】【アメリカ】溶融酸化物電気分解製鉄ボストン・メタル、シリーズB調達に資源大手も出資参加(2021年2月21日)
【参照ページ】Boston Metal Celebrates Historic Commissioning Run of MOE Green Steel Cell
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