
米連邦政府は4月29日、地球変動研究法(GCRA)に基づき策定が義務付けられている「全米気候評価報告書(NCA)」の全執筆担当者を解任した。米国各紙が一斉に報じた。
地球変動研究法(GCRA)は、1990年に成立し、連邦政府に対し、4年毎に全米気候評価報告書を作成し、連邦議会に報告することを義務付けている。しかし、実際には、共和党は評価報告書の作成に消極的で、4年という間隔は遵守されてきていない。
実際には、第1次報告書が2000年(民主党クリントン政権)、第2次報告書が2009年(民主党オバマ政権)、第3次報告書が2014年(民主党オバマ政権)、第4次報告書が2017年/2018年(共和党第1次トランプ政権)、第5次報告書が2023年(民主党バイデン政権)に発行。2009年の報告書では、ジョージ・W・ブッシュ政権中に未発行状態で提訴され、発行準備に入ったということもあった。
【参考】【アメリカ】政府、第5次全米気候評価報告書発行。異常気象災害が大幅に増加。毎年26兆円損害(2023年11月15日)
全米気候評価報告書は、気候変動が米国の社会や経済に与える影響を分析するもので、執筆を担当する科学者には経済学者、NGO、企業関係者等も含まれている。第6次報告書は2027年後半に発表される予定で、約400人のボランティア執筆者が選定されていた。
全米気候評価報告書は、農業関係者や裁判所等でも幅広く参照されてきた模様。今回、次回の発行が不透明になったことで、米国内では最新状況の入手が難しくなった。
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