
国際エネルギー機関(IEA)は6月17日、AIの電力需要に関する世界のデータを収集し、エネルギー部門における最先端のAI活用状況を調査する初のプラットフォーム「エネルギーとAI観測所」を設立した。
IEAは、拡大するエネルギーとAIの関連性に関する研究を推進しており、2024年12月には「エネルギーとAIに関する世界会議」を開催。2025年2月には、フランスとインドが共同議長国となり開催した「AIアクション・サミット」で、同プラットフォームの設立に関して発表していた。同プラットフォームは、政府と産業界の対話を促進し、エネルギーとAIに関する各国及び国際的な政策立案に関する情報提供をすることを目的としている。
【参考】【国際】AIアクション・サミット2025年、包摂的で持続可能なAI声明採択。60カ国・地域署名(2025年2月12日)
IEAは2025年4月、エネルギーとAIに関する特別報告書「Energy and AI」を発表。同報告書では、AI向けデータセンターからの電力需要は2030年までに4倍以上に増加すると予測。同時にAIを効果的に活用することで、エネルギー業界のコスト削減、競争力強化、温室効果ガス排出量削減にもつながるとの見方を伝えている。
【参考】【国際】データセンター電力需要、2030年には重工業超える。再エネとガスがカギ。IEA(2025年4月18日)
同プラットフォームでは、データセンターの電力消費量とデジタルインフラを地域別に調査するための新たなインタラクティブツールを公開。データセットを視覚化し、幅広いステークホルダーがアクセスできるようにした。
同時に、エネルギー分野全体におけるAIの導入状況を示す20のケーススタディも掲載。一般公募を通じて現在のベストプラクティスを紹介した。具体的には、スウェーデンのストックホルムにある学校や、インドのプネーにある大規模キャンパスでは、AIを活用し暖房、換気、冷房システムを最適化することでエネルギー使用量を削減。チェコ、スペイン、米国の製鉄所やセメント工場では、ガス消費の効率化と廃熱利用の拡大にAIを活用している。
【参照ページ】As energy and AI links grow, new IEA observatory provides latest data and analysis
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