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【イギリス】財務省、金融改革「リーズ改革」発表。規制緩和を柱。1.5℃整合性は強化

 英財務省は7月15日、英金融業界の改革指針「リーズ改革」を発表した。2035年までに世界の金融の中心としての地位を確固たるものにし、英国内に投資と雇用を呼び込む。今後10年間で、過去10年間に記録された金融サービス部門の平均純輸出成長率を2倍にすることを目指す。

 リーズ改革の柱は、「リテール投資の活性化」「規制の簡素化による投資促進」「投資のための資本の解放」「金融イノベーションの促進」の4つ。

 リテール投資の活性化では、G7の中で最も低い投資・預貯金比率を引き上げるため、業界主導の広告キャンペーンを展開。金融行動監視機構(FCA)は2026年4月から「ターゲット・サポート」プログラムを開始し、銀行が顧客に対し、低利回りの普通預金口座から、高パフォーマンスの株式投資への資金移動を検討するよう啓発できるようにする。投資商品に関するリスク警告も見直し、心理的障壁を下げる。

 また、一定金額まで預貯金や投資のリターンが非課税となるISA(個人貯蓄口座)制度も拡充し、2026年から株式ISAで長期資産ファンドに投資できるようにする。

 規制の簡素化では、リーマンショックを期に導入された「シニアマネージャー制度」と「認証制度」を簡素化し、企業の負担を目安として半減させる。リテール投資家保護の目的で導入されたFCAの消費者保護義務規則も、現在では投資銀行や運用会社等にも影響を与えているため、制度を見直す。投資促進では、投資庁内にコンシェルジュサービス部門を新設し、国際的な金融サービス企業を積極的に誘致。FCAとイングランド銀行健全性監督機構(PRA)による金融機関新設の申請審査期間も短縮する。金融紛争解決機関(FOS)が持つ準規制機関としての機能も廃止する。

 住宅ローンの制度も簡素化。金融行動監視機構(FCA)が検討中の住宅ローン融資規則の簡素化により、既存の借り手は住宅ローンの借換えが容易になる。また、経済的不確実性時に高貸付比率住宅ローン商品の供給を保証する政府支援の住宅ローン保証制度も恒久的に導入する。住宅金融機関Nationwide Building Societyは、住宅ローンの収入基準を引き下げる。これにより、住宅ローンの利用者が約1万人増える見通し。

 投資のための資本解放では、大手金融機関に適用されている自己資本・適格債務の最低基準(MREL)の基準を、25億ポンドから40億ポンドに引き上げる。これにより、規制の対象から外れた資本の効率を向上させる。バーゼル3.1銀行規制は予定通り2027年1月に導入するが、金融大手の投資銀行業務に関する要件は、他国の導入時期を見極めるため、導入を延期する。銀行のリテール業務と投資銀行業務を分離する「リングフェンシング制度」も見直す。

 金融イノベーションでは、スタートアップ段階から当局が集中的に支援し、資金調達をサポートする。規制対応もワンストップ窓口を創設。「グローバル人材タスクフォース」を新たに立ち上げ、TechFirstプログラムの1億8,700万ポンドの予算を通じて、博士号取得者50人を支援する。

 またサステナブルファイナンス分野では、パリ協定1.5°C目標と整合性のある移行計画(トランジションプラン)の策定と実施を推進。自然関連財務開示タスクフォース(TNFD)の英国諮問グループでは、自然資本に関するスキル向上も進める。ESG評価機関に対しては透明性を高めるよう規制を強化。一方、2023年に策定を宣言していた英国版グリーンファイナンス・タクソノミーに関しては、パブリックコメントを通じ優先順位が低いと判断し、策定作業を中止する。

【参照ページ】Leeds Reforms to rewire financial system, boost investment and create skilled jobs across UK 【参照ページ】FINANCIAL SERVICES GROWTH & COMPETITIVENESS STRATEGY

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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