
文部科学省の地震調査研究推進本部地震調査委員会は9月26日、南海トラフ巨大地震の発生確率の計算方法を見直したと発表した。
南海トラフの地震活動に関する長期評価では、第一版が2001年に、第二版が2013年に公表。長期評価は「時間予測モデル」に基づいて算定され、第二版では今後30年以内の発生確率が80%程度と評価されていた。第二版公表後から10年以上が経過し、全面的に改訂するような新たな調査研究の成果はないものの、一部で新たな知見が得られたため、今回は第三版ではなく、第二版一部改訂として新予測値が発表された。
今回の確率計算は、従来からの「時間予測モデル」にBPTモデル(ブラウン緩和振動過程モデル)を融合した「すべり量依存BPTモデル」を新たに採用。また、BPTモデルのみの予測値も両論併記で示した。そして両モデルに対し、今回初めてベイズ統計手法を用い、不確実性を含めた評価を実施。結果、すべり量依存BPTモデルに基づく確率は「60%~90%程度以上」、BPTモデルに基づく確率は「20%~50%」となった。
今回の評価結果では、確率論が非常に大きな幅を持って示された形。但し、同委員会は、地震発生確率値のランクが「Ⅲランク」という状況は変わっておらず、国、地方自治体、住民等は、地震発生に対する防災対策や日頃からの備えに引き続き努めていくことが必要と強調。また両論併記ながらも、「疑わしいときは行動せよ」等の考え方に基づき、より高い方の60%から90%程度以上を強調することが望ましいとした。
【参照ページ】南海トラフの地震活動の長期評価(第二版一部改訂)について
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