
農林水産省は10月1日、6月に制定された食料システム法(食品等の持続的な供給を実現するための食品等事業者による事業活動の促進及び食品等の取引の適正化に関する法律)に基づき、計画認定制度の運用を開始した。
【参考】【日本】農水省、「食料の合理的な価格の形成」で制度案提示。食品関連企業に努力義務(2025年2月11日)
同法では、食料全般の取引を対象として、取引の適正化に係る努力義務を規定。持続的な供給に要するコスト等の考慮を求める事由が示され、協議の申出があった場合には、誠実に協議し、持続的な供給に資する取組の提案があれば、商慣習の見直し等の検討・協力に努めなければならなくなった。
また同法は、農林水産相が「食品等取引実態調査」を実施することも規定。農林水産相が努力義務に関する判断基準を定め、実態を是正するために指導・助言等の措置を講ずることも定められた。
さらに同法は、農林水産相が指定した品目について、同相が認定した団体がコスト指標を作成。流通や消費者向けにコスト指標が情報提供される。これにより適正価格を実現する。指定品目については現在、コメ、野菜、飲用牛乳、豆腐・納豆が候補として検討されている。
その上で、今回開始された計画認定制度は、食品製造業者、食品卸売業者、食品小売業者、外食業者を対象とし、特定の計画を同省に提出した場合に、日本政策金融公庫による長期低利融資や、農業・食品産業技術総合研究機構による設備等の供用、食品等持続的供給促進機構による債務保証、中小企業経営強化税制等の税制特例等の支援を受けることができる。
認定を受けるには、「農林漁業者との安定的な取引関係の確立」「流通の合理化や付加価値の向上」「環境負荷の低減」「消費者理解の増進」の4つのうちいずれか一つの計画を定めなければならない。
同時に、都道府県を対象とした「連携支援計画」の認定制度も始まる。同制度では、食品関連事業者が行う食品等の持続的な供給を実現するための事業活動の促進に向け、地方自治体等の支援機関が2者以上連携して事業活動を行う場合に、農林水産省が認定するもの。認定申請では、まず、地域コンソーシアムを設置し、2026年度から開始予定の地域型食品企業等連携促進事業に応募することで、採択された場合には活動経費の補助を受けることができる。その一環として、同省は、「地域食料システム構築・連携推進プラットフォーム」を新たに設置した。
さらに、取引価格の適正化に向け、同省は、本省2人と8つの地方農政局等の各2人による計18名体制で「フードGメン」を発足。フードGメンは、食品等取引実態調査を担当するとともに、2026年4月以降は、食料システム法に基づき、食品事業者の指導・助言、勧告・公表の措置を実施していく。供給した商品の販売価格を定めて維持させる等の不公正な取引方法に該当すると考えられる行為が確認された場合には、公正取引委員会に通知する。カルテル等の価格維持が確認された場合にも、公正取引委員会に情報提供される。
【参照ページ】食料システム法に基づく計画認定制度の運用等を開始します
無料会員に登録すると、
有料記事の「閲覧チケット」を毎月1枚プレゼント。
登録後、すぐにご希望の有料記事の閲覧が可能です。
無料登録してチケットを受け取る
【無料会員向け】有料記事の閲覧チケットの詳細はこちら
または
有料会員プランで
企業内の情報収集を効率化
- 2000本近い最新有料記事が読み放題
- 有料会員継続率98%の高い満足度
- 有料会員の役職者比率46%
有料会員プランに登録する