
スイス重電大手ABBは10月8日、オランダの浮体式生産設備開発SwitcH2に対し、海上での浮体式グリーンアンモニア生産施設に関する自動化及び電動化ソリューションの設計・供給で覚書を締結したと発表した。
今回開発を進めるグリーンアンモニアの浮体式生産・貯蔵・積出設備(FPSO)は、処理済みの海水を利用し、電気分解によりグリーン水素を生成した後、空気から抽出した窒素と反応させることでグリーンアンモニアを生産。このアンモニアは凝縮され船内に貯蔵された後、フローティング・ホース(浮体式の管)を通して港湾へ輸送される。港湾では船舶燃料用途や、水素に分解し産業用途で利用される。
IEAの調査では、グリーンアンモニアは世界の温室効果ガス排出量の約2%を占める海運等の排出量削減が困難な輸送セクターのカーボンニュートラル化を実現するソリューションとして注目されている。
同FPSO施設は、ポルトガル沖に設置され、電力購入契約(PPA)に基づき国営電力網から供給される認証済みの再生可能エネルギー電力で稼働する。300MWの電解装置を備えており、年間最大24.3万tのグリーンアンモニアを生産可能。
今回の覚書では、ABBが、作業用施設、配電システム、サイバーセキュリティを完備した同社製の統合制御安全システム(ICSS)を提供。すべてモジュール式で即時導入でき、洋上での作業における効率的で安全かつ信頼性の高いオペレーションを確保する。ABBのソリューションは、電解装置やアンモニア合成装置等の他製品とも統合される。
今後のスケジュールでは、フロントエンドエンジニアリング設計(FEED)を2026年夏まで実施。最終投資決定(FID)は2026年第3四半期までに実施される予定。その後の詳細なエンジニアリングと建設は2027年に実施する。
【参照ページ】ABB’s automation and electrification technology to support floating green ammonia production vessel
【参照ページ】Switch 2 Offshore
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