
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は10月9日、再生可能エネルギー分野における女性の労働参加状況と課題について包括的な評価を実施した報告書「Renewable energy: A gender perspective」の第2版を発表した。
【参考】【国際】再生可能エネルギー関連の雇用者数、全世界で1100万人と記録的伸び。太陽光が最多(2019年6月26日)
再生可能エネルギー分野で、フルタイム雇用の女性の割合は32%。他のエネルギー産業よりは高いものの、2019年に初めてジェンダー分析を実施して以来、進展していなかった。IRENAは、ジェンダー平等の進展なしではエネルギー移行は公正かつ持続可能ではなく、労働力不足や多様な視点の欠如等のリスクが生じると警告した。
女性比率の差が最も大きいのは上級管理職で、女性の割合は19%にとどまる。管理職に占める女性の割合は最も高く労働力全体の45%を占めていた。STEM関連の職種では28%に低下し、機械オペレーター、電気技師、建設作業員、設置者等の一般的に技術資格、職業訓練、見習い制度が必要となる職業では、女性の割合はさらに低下し22%だった。
(出所)IRENA
また、組織種別によっても女性比率の格差が生じている。民間企業では女性比率が最も低く25%だが、NGOでは女性の割合は約48%、政府機関及び非営利団体では37%だった。
(出所)IRENA
同セクターにおける男女比の不均衡は、専門能力開発のあらゆるフェーズにおいて根強く存在する制度的な障壁に起因していると分析。女性は就職時に偏見や文化的固定観念にさらされ、キャリアを通じて職務と育児の両立に悩み、指導的地位への昇進を妨げる差別的慣行や見えない障壁に直面していると報告した。
同報告書では、これらの障壁を克服するためのトップダウン戦略とボトムアップ戦略の両方を含む分野横断的な取り組みが必要だと強調。各国政府は、差別禁止、同一賃金、教育へのアクセスに関する法律を施行すると同時に、気候変動とエネルギー政策にジェンダー平等を組み込むべきだと訴えた。
雇用主に対しては、柔軟な勤務形態、透明性の高い採用や昇進制度、メンターシップの機会、安全で互いに尊重し合える職場環境を導入することを求めた。教育機関、労働組合、市民社会、国際機関に対しても、固定観念を打破し、機会を拡大する上で重要な役割を担っているとした。
【参照ページ】Women’s Share of the Renewable Energy Workforce Remains at 32%
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