
鹿島建設は4月9日、愛媛県大洲市の山鳥坂ダム仮排水トンネル工事で、環境配慮型コンクリート2種を大量採用したと発表した。同一現場での両コンクリートの併用は国内初。
山鳥坂ダム仮排水トンネルは、ダム本体建設に向け、建設予定地の河辺川の流れを一時的に迂回させる延長682mのトンネル。インバートコンクリートとして、低炭素型の「ECM(エネルギー・CO2・ミニマム)コンクリート」を全体の約32%にあたる912.4m3に、炭素固定化・吸収型の「CO2-SUICOM」埋設型枠を全区間の約70%となる163.8m2に導入した。
今回のアクションは、2025年4月公表の「国土交通省土木工事の脱炭素アクションプラン」の一環。同アクションプランでは、「低炭素コンクリートの普及促進」を強化すべきリーディング施策の一つとして位置付けている。
建設業関連での温室効果ガス排出量は、全産業の約4割を占める。特にトンネル等の土木工事では大量のコンクリートを使用するため、低炭素材料の導入効果は大きい。そこで同社は今回、ECMコンクリートを912.4m3、CO2-SUICOM製の埋設型枠を273枚導入。インバート全体の温室効果ガス排出量の約12%を削減した。
ECMコンクリートは、従来セメントの代わりに高炉スラグ微粉末を60%から70%混合したECMセメントを使用することで、従来セメント比で製造時の温室効果ガス排出量を約65%削減できる。加えて、発熱量や収縮量が小さく、温度ひび割れ抵抗性にも優れている。
CO2-SUICOMは、セメントの一部を産業副産物や特殊混和材γ-C2Sに置き換えることで、温室効果ガス排出量を削減するとともに、炭酸化養生によって硬化過程で炭素吸収・固定するコンクリート。また同製品は、世界初のカーボンネガティブ・コンクリートとして注目されており、今回も製造時の同排出量(215kg/m3)を上回る炭素固定量(229kg/m3)となり、カーボンネガティブを達成した。
同社は今後、ECMコンクリートやCO2-SUICOM等の環境配慮型コンクリートを、トンネルやダム等の土木構造物に積極展開していく考え。
【参照ページ】2種類の環境配慮型コンクリートを国土交通省の直轄工事に大量適用
【画像】鹿島建設
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