
国土交通省は8月4日、タクシー、乗合タクシー、日本版ライドシェアや公共ライドシェア等を地域住民や来訪者が使えない「交通空白」の早急な解消に向け、全国市区町村を対象とした「持続可能な地域公共交通の実現に向けた体制づくりの認定制度」を創設し、募集を開始した。締切は9月18日、
同省は6月、「『交通空白』解消に向けた取組方針2026」を策定している。全国各地では、運転士不足や人口減少によってバス路線等の休廃止が相次ぐ一方、免許返納、学校・病院の統廃合等により、タクシー等を必要とする人が増加する傾向にある。最近の調査では、誰もがアクセスできる移動の足がない又は利用しづらいなど地域交通に係るお困りごとを抱える地域(交通空白)状態にある地区は、全国892自治体で2,740地区に上り、居住人口は約1,700万人を突破。「交通空白」予備軍となる要モニタリング地区も、全国437自治体で1,498地区となり、約610万人を抱えている。
そこで同省は、2025年度から2027年度を集中対策期間に設定し、2026年度の取組方針では、2025年度までの「交通空白」地区約2,000カ所全てで交通空白を解消し、2026年に度に新たに「交通空白」となった約500地区で「交通空白」解消に着手する目標を設定。同時に、観光の足としても、訪日客を含む観光客が、主要交通結節点(新幹線・特急停車駅・観光客利用の多い駅、空港、クルーズ港など)から観光スポットや宿泊先に向かう移動の足がないまたは利用しづらい、あるいは、移動手段自体はあっても、観光客向けのわかりやすい情報発信が不十分である等、二次交通に係るお困りごとを抱える地域を「交通空白」と定義し、空白状態解消の目処が経っていない198地区全てで「交通空白」解消に目途を立てるとしている。
交通空白状態解消に向けては、市区町村に対して、地域交通を地域の重要施策として明確に位置づけ、シンプルで一貫性のある「良い戦略」として地域公共交通計画を実質化するとともに、多様な関係者が参画する機動的・横断的な体制を構築することを求めている。さらに、集中対策期間中の数値目標として、300市区町村をトップランナーとして創出すること、都道府県については47全都道府県において市区町村を牽引・補完する体制を整備すること、さらに事業者や自治体の枠を超えた「共同化・協業化」の取組を100件創出することを目標として掲げている。
今回創設された「持続可能な地域公共交通の実現に向けた体制づくりの認定制度」は、トップランナーへの立候補を促進するもの。「自治体内での位置づけ」「良い戦略」「機動的・横断的な体制」「ノウハウの蓄積」「事業者・実施団体の強靱化」の5つの観点で、合計29項目、140点満点で審査される。120点以上かつ必須項目全てでA評価の場合に「ゴールド」、90点以上120点未満かつ必須項目全てでB評価以上の場合に「シルバー」、さらにゴールド取得後に優れていると判断されると「プラチナ」の認定が受けられる。
認定された地方自治体のメリットとしては、審査を通じた不足部分の可視化と、関係者間での共通目標の設定等が挙げられている。表彰制度等も検討されているが、認定されれば特定の補助金が自動的に交付される制度にはなっていない。
同省は今後、「都道府県版」「共同化・協業化の輸送資源フル活用版」についても認定制度を創設する予定。
【参照ページ】持続可能な地域公共交通の実現に向けた体制づくり~市区町村版の認定制度を開始します~
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