
国際的なボランタリーカーボンクレジット発行団体米Verraは6月25日、カーボンクレジットのカーボンインセット活用制度「スコープ3基準(S3S)プログラム」で、初版ベータ版となる0.9版を2025年末までに発行すると発表した。
【参考】【国際】Verra、インセット基準S3Sスタンダード草案公表。パブコメ募集(2025年3月10日)
同団体は3月、スコープ3基準(S3S)の草案を発表し、パブリックコメントを募集していた。S3S基準は、信頼性の高いスコープ3の削減成果を保証することを目的とし、標準化され、科学に基づく、ピアレビュー済みの定量化手法を整備している。VCSと同様に、第三者検証を必須としている。S3Sが正式に発行すると、同団体のカーボンクレジット基準VCで創出されたカーボンクレジットを、スコープ3削減のためのカーボンインセットとして活用できるようになる。
年末までに発行予定の0.9版では、最初のカーボンクレジット・メソドロジー(方法論)として「VM0042:農業用地管理の改善」「VM0043:コンクリート製造における二酸化炭素利用」のみが活用できるようになる。VCSメソドロジーのS3Sプログラム用追加バッチは、0.9版のリリース後に公開される。今後、0.9版で活用可能なメソドロジーが増える可能性もある。
同団体は、正式初版となる1.0版の発行を2026年第2四半期に予定している。0.9版の発行後にさらにパブリックコメントを募集し、1.0版の内容に反映させる。1.0版には、削減・除去効果の検証と登録、及びプロジェクト実施者への「介入単位(IU)」の付与の仕組みが完成する。IUとは、プロジェクト実施により削減または除去された検証済みの二酸化炭素tのことで、VCSプログラムの検証済み炭素単位(VCU)に相当する。但し、1.0版は、パイロットプログラム参加企業のみが活用できる。
さらに同団体は、2.0版の発行を2026年末までに予定している。2.0版では、プログラム文書の更新、削減・除去プロジェクトを実施した製品がサプライチェーンと明確にリンクしていることを証明する仕組み「報告権限(R2R)」を盛り込む。R2Rが確立されると、バリューチェーンの各段階にある企業が、それぞれスコープ3のIU(S3IU)を発行できるようになる。R2Rの仕組みがあることが、カーボンオフセットと異なるカーボンインセットの大きな利点。
【参照ページ】Verra Prepares to Launch Publicly Usable Version of Scope 3 Standard Program in Late 2025 - Verra
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