温室効果ガスの削減を目指す国際イニシアチブ、Science Based Targets(SBT)は5月4日、イニシアチブへの参加企業が155社に到達したことを発表した。昨年12月のパリ協定以来、新たにトヨタ自動車、ベン・アンド・ジェリーズなど41社が加盟し、参加企業が急増した。
【参考】Science Based Targets(SBT)に114社が加盟。科学的根拠に基づくCO2排出削減目標を推進
Science Based Targetsは、企業の気候変動対策に関する情報開示を促進しているCDP、世界資源研究所(WRI)、WWF(世界自然保護基金)の3つ野国際NGOと、国連の関連機関である国連グローバルコンパクトが2014年9月に設立したイニシアチブ。産業界、大学、NGOなど気候変動に関する知を結集し、企業に対して温室効果ガス排出量削減のアドバイスを実施している。イニシアチブの名称にもなっている「Science Based Targets」は新しい概念で、気温上昇2℃目標を達成するために各社が追求すべき温室効果ガス削減量を、業界のベストプラクティスなどを加味しながら算出する目標。企業が自発的に立てる目標とは異なり、科学的に必要であり現実性のある目標を定めている。加盟企業は加盟後2年以内に企業目標を立てイニシアチブに報告しなければならず、イニシアチブの専門家の審査を受けて基準をクリアしていれば、その目標が承認される。
イニシアチブに加盟している企業は、世界27ヶ国に渡り、内訳はヨーロッパ77社、アジア太平洋34社、米国25社、カナダ9社、その他10社。その中で13社はすでにイニシアチブから目標の承認を得ており、45社が現在審査中。残りの企業は現在目標の設定を行っている最中だ。既に承認を得ている企業は、コカ・コーラ・エンタープライズ、コカ・コーラ・ヘレニック・ボトリング、Dell、Enel、International Post Corporation、Geneal Mills、Kellogg、NRG Energy、P&G、PostNord、ソニー、タリス、ファイザーの13社。
日本企業からは、トヨタ自動車、ソニーの他にも、大日本印刷、第一三共、電通、本田技研工業、花王、川崎汽船、コニカミノルタ、リコーなどがすでに加盟している。
【参照ページ】Over 150 Companies Commit to Set Ambitious Science-Based Emissions Reduction Targets
【イニシアチブ】Science Based Targets
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