
国連人権高等弁務官事務所(OCHCR)は9月26日、性的マイノリティLGBTIに対する差別撤廃に取り組む企業を支援するための行動基準(Standards of Conduct)を発行した。行動基準は、「人権尊重」「職場での差別撤廃」「職場での支援」「ビジネス上の人権侵害防止」「地域社会での行動」の5つに分かれており、それぞれ文書にまとめられた。行動基準の作成では、人権ビジネス研究所(Institute for Human Rights and Business)が協働。国連ビジネスと人権に関する指導原則を基にしている。
今回作成された行動基準は、企業が人権レベルを向上するために活用するためだけでなく、市民社会や他のステークホルダーが企業に対してコミットメントや報告を要求するために用いることも意図されている。人権尊重では、LGBTIに対するポリシー、デューデリジェンス、負のインパクト低減策、モニタリングなどを企業が整備することを求めている。また、ビジネス上の人権侵害防止では、LGBTIのサプライヤー、流通企業、顧客に対する差別をなくし、さらに差別を防止していくことをそらら取引先にも求めていくことを要請している。
ダボス会議で知られる世界経済フォーラム(WEF)も同行動基準を支持。2017年7月にインドネシアとマレーシアで、スターバックスが定めたLGBTI人権保護方針に反発する宗教グループから不買運動が起きたが、同社は営業を続け、売上にも大きな影響がなかった事例を紹介している。また、大手広告代理店Ogilvyが最近発表した報告書によると、LGBTIインクルーシブを謳う広告を出す企業の商品やサービスを購入したいと回答した米国人は46%に上り、若者層ほど支持率は高くなるという。
国連人権高等弁務官事務所は、今後数ヶ月かけて、ニューヨーク、ムンバイ、パリ、ロンドン、香港、ジュネーブ、メルボルンの各国を回り今回発表の行動基準を紹介していく。ダイバーシティ課題は、男女に関するテーマから、LGBTIの話へと広がってきている。
【参照ページ】Tackling Discrimination against Lesbian, Gay, Bi, Trans, & Intersex People STANDARDS OF CONDUCT FOR BUSINESS
【行動基準】STANDARDS OF CONDUCT FOR BUSINESS
【参照ページ】How businesses can support LGBTI rights in countries that oppose them
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