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【アメリカ】連邦政府直下USGCRP、気候変動は全米の社会・経済に大きな損失と警告。トランプ大統領に反旗か

 米連邦政府の下に設置された米国地球変動研究プログラム(USGCRP)は11月23日、気候変動に関する政策提言の役割を果たす「全米気候評価報告書(National Climate Assessment)」の第4次報告書(NCA4)第2版を発表した。トランプ大統領の施政下では気候変動そのものや気候変動がもたらす悪影響が否定される傾向にあるにもかかわらず、今回の報告書は、気候変動が米国社会や経済とって大きなリスクであり、二酸化炭素排出量の削減や気候変動適応策を大きく前身させる必要があると主張する内容となっている。

 UNGCRPは、1990年地球変動研究法(Global Change Research Act)に基づき設置された政府機関で、最長でも4年毎以内に連邦議会と連邦政府大統領に対し、地球規模の変動を報告することが義務付けられている。NCA4の第1版「気候科学特別報告書(CSSR)」は2017年10月に発表され、今回の第2版は「米国のインパクト、リスク、適応」というタイトルで、福祉、気候変動による社会及び環境への影響に焦点を当てた。作成には、政府内外の300人以上の専門家が参加し、国務省、商務省、運輸省、国防総省、農務省、エネルギー省、内務省、保健福祉省、環境保護庁(EPA)、米航空宇宙局(NASA)等13省庁もレビューを行った。

 同報告書は、気候変動がもたらす地域社会への影響について、「新たなリスクをもたらし、全米のコミュニティをさらに脆弱にし、人間の健康と安全、生活の質、経済成長率に関する課題を増幅させる」と警告し、経済についても「地球規模の緩和と地位レベルでの適応に向け顕著で継続的な努力がなかれば、気候変動は米国のインフラと不動産に対する損失を拡大する原因となり、今世紀の経済成長率を下げることになる」と経済への悪影響があることを明確に語った。

 現段階での緩和や適応への対応については、「温室効果ガス排出量を削減し、適応戦略を導入することで気候変動に関連するリスクやコストを削減しようと、コミュニティ、政府、企業はしており、過去4年は動きが大きく拡大したものの、今後10年間の経済、環境、健康へのダメージを十分に抑えるために必要なレベルには達していない」と断定し、緩和と適応を加速させることを提言した。

 今回のレポート報告書に対し、トランプ大統領は11月26日、「見た。少し目を通した」と回答したが、「私は信じない」と内容に反発した。

【参照ページ】FOURTH NATIONAL CLIMATE ASSESSMENT
【報告書】FOURTH NATIONAL CLIMATE ASSESSMENT

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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