エネルギー世界大手英BPは2月12日、2050年までに事業活動での二酸化炭素ネット排出量をゼロ(カーボンニュートラル)にすると発表した。オイルメジャーの一角を占めるBPは、機関投資家やNGOから二酸化炭素排出量削減でのプレッシャーが高まっている。今回、ひとまず事業活動でのカーボンニュートラルを打ち出した形。
今回のカーボンニュートラル計画は、2050年までに自社グループ事業活動での二酸化炭素排出量をゼロにする。これには原油やガスの生産活動での二酸化炭素排出量も含まれる。但し、原油やガスの加工工程で発生する「メタン漏出」では、2023年までに設備投資し、原単位で50%削減するという目標に止めた。そのため、スコープ1とスコープ2の全体でカーボンニュートラルを宣言したわけではない。
一方、エネルギー分野では、エネルギー事業会社の事業活動そのものより、製品として販売された石油製品やガスが消費されたタイミングでの二酸化炭素排出量の方が遥かに大きい。BPでは事業活動での排出量が年間5,500万tで、製品からが3億6,000万t。今回の計画は、BPは、販売製品での二酸化炭素排出量は2050年までに原単位で50%削減するとした。再生可能エネルギー分野への投資を拡大する。
対外活動では、各国でカーボンプライシングが導入されることを支持。従業員の自主的な二酸化炭素排出量削減アクションも応援する。業界団体との関係も見直すとした。気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)ガイドラインに基づく情報開示にも積極的に取り組む意気込みを見せた。
【参照ページ】BP sets ambition for net zero by 2050, fundamentally changing organisation to deliver
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