世界90ヶ国以上で企業のプロボノプロジェクトを支援しているグローバルNGOのPYXERA Globalが10月17日に公表したグローバル・プロボノに関するベンチマーク調査結果”5th annual benchmarking survey”によると、企業や従業員らによる国境を越えたスキル・ベースド・ボランティアプログラムはますます広がりを見せているという。
同調査によれば、企業は現在急速にグローバル・プロボノプログラムの展開を拡大しており、あらゆる機会を通じて他の企業や組織との連携を模索しているとのことだ。今年の同ベンチマーキング調査に参加した企業らのプロボノ参加者数は約2,100名に上り、調査を開始した2009年時の574名から大きく増えているという。
同調査では、現在のグローバル・プロボノにおける3つの最新トレンドとして下記を挙げている。
- 企業間の協力に対する関心
- 効果的かつ定量的な効果測定手法の模索
- インパクトを示す効果的なストーリーの強調
PYXERA Globalは、上記の中でも特に企業同士の協働によるグローバル・プロボノプロジェクト展開への関心の高まりは、より多くの人々のサステナブルかつインパクトのあるプログラムへ参画につながるとしている。
例えば、企業単体としては世界最大規模のグローバル・プロボノプログラムを展開しつつ、企業横断、業界横断のコラボレーション機会も模索しているIBMは、The Dow Chemical Companyがエチオピアの近隣にプロボノチームを派遣したタイミングに合わせてエチオピアでプロボノチームを組成し、ともに協働したことで、現地で医療プロジェクトを展開する国際NGO、International Medical Corpsの支援において大きな相乗効果を生み出したとのことだ。
グローバル・プロボノプログラムは、従業員、地域コミュニティ、そして企業という3者に対して大きなインパクトをもたらす。同調査によれば、地域コミュニティへの社会的インパクト創出がグローバル・プロボノプログラムの最も大きなメリット(54%)だとしたうえで。プロボノによる従業員のスキル開発(41%)も次なるメリットとして挙げられている。
また、グローバル・プロボノプログラムは、企業と従業員との関係性を深め、より長期的な関係を構築する役割も果たしているという。いくつかの企業では、プロボノの参加経験と社員のリーダーシップ開発、従業員の定着率との間に相関関係が見られると報告しているとのことだ。
PYXERA Globalの調査結果が示す通り、グローバル・プロボノプログラムは企業・従業員・地域コミュニティがwin-win-winの関係を構築できる魅力的な機会として捉えられているようだ。同社は今後も企業横断、業界横断の協働プロボノプログラムに対する更なる関心の高まりを期待したいとしている。
同レポートの詳細は下記から確認可能。インフォグラフィックを用いて最新のグローバル・プロボノトレンドが分かりやすくまとめられているので、興味がある方はぜひ見て頂きたい。
【レポートダウンロード】5th annual benchmarking survey
【団体サイト】PYXERA Global
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら