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【国際】大手食品企業ら400社、2025年までに食品廃棄物を半減へ 2015/07/16 最新ニュース

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 ネスレ、ユニリーバ、マークス&スペンサーなど世界を代表する小売・食品企業らで構成される消費財業界ネットワークのコンシューマー・グッズ・フォーラム(以下、CGF)は6月24日、同団体の会員企業400社らの事業から生まれる食品廃棄物を2025年までに半減するという目標を発表した。

 今、世界では大量の食品廃棄物が環境、社会、経済の全ての側面にとって大きな課題となっている。CGFによると、世界の人口と食料需要は急激に増え続けているにも関わらず、現在製造された食品の約30%に相当する年間13億トンが消費されないまま廃棄されているという。食品廃棄に伴う経済コストは全世界で毎年7,500億米ドルに相当し、33億トンのGHGを排出しているとのことだ。食品廃棄物のカーボン・フットプリントを国家に例えるなら、中国、米国に次ぐ第3位の量となる。

 こうした現状の課題を解決するべく、CGF理事会は今回の決議を採択した。また、この決議は国連が掲げている2030年までに「消費者一人当たりの食品廃棄量を半減する」「収穫後の廃棄も含む製造工程・サプライチェーンにおける食品廃棄を削減し、廃棄物の価値も最大化する」という目標を支援するものでもある。

 CGFはこれまでにも「2020年までに森林破壊をネット・ゼロにする」「2015年までにハイドロフルオロカーボン(HFC)冷却剤の使用廃止に向けた取り組みを開始する」という目標を掲げており、今回の決議はCGFにとって3つ目のサステナビリティ・コミットメントとなる。CGFは気候変動が消費財業界へもたらすインパクトは非常に大きいと認識しており、年末にパリで開催予定のCOP21でも上記3つのコミットメントをアピールする予定だ。

 今回の発表にあたり、ネスレのCEOを務めるPaul Bulcke氏は「CGFの理事会が採択したこの食品廃棄削減目標は、業界全体が力を合わせて改善に取り組み、行動を起こすという我々の意思を示すものだ。今回の3つ目の目標により、CGFは天然資源、特に水の保護、世界の気温上昇の抑制に貢献する重要なステップを踏み出すことになると考えている」と語る。

 CGFは目標の実現に向けた会員企業の取り組みを支援するための実行計画も策定した。計画の中にはベースラインの設定、モニタリング、公開報告メカニズム、コミュニケーションおよびエンゲージメント計画、実行ツールキットなどが含まれる。

 食品廃棄の半減に向けてグローバル企業ら400社がコミットしたことで、今後は業界全体のサプライチェーンに大きな影響が生まれることが予想される。食品廃棄の削減は様々なサステナビリティ課題の解決につながると同時に、多くの企業に新たな事業機会を生み出す。今後の具体的な取り組みと進捗に期待がかかる。

【参照リリース】Consumer Goods Industry Commits to Food Waste Reduction
【団体サイト】Consumer Goods Forum

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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