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【イギリス】M&Sエナジー、40万ポンドのコミュニティエネルギーファンドを創設

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 英国小売大手のマークス&スペンサー(以下、M&S)のエネルギー子会社、M&Sエナジーは7月1日、英国内の各地域における再生可能エネルギープロジェクトの推進および技術支援に向けて40万ポンド(約7700億円)規模のM&Sコミュニティエネルギーファンドを設立したと発表した。

 同ファンドには地域のエネルギー関連団体、スポーツクラブ、図書館、学校、環境保全団体など、英国内で再生可能エネルギー開発を推進する非営利組織であればどんな組織でも応募できる。最終的な投資先は地域住民による公開投票で決定される仕組みになっており、コミュニティにもっともメリットをもたらす組織・プロジェクトが選出される予定だ。

 同ファンドはM&Sエナジーの提供電力を100%再生可能エネルギーにシフトすることを目的として設立されたもので、同社はスコットランドにある46の水力発電所から利用者の消費相当分にあたる電力量を供給する予定だ。なお、同ファンド設立はM&Sが掲げるサステナビリティ戦略、「プランA」の中核を担うものであり、2020年までに全て製品をプランA品質のものに引き上げるという同社の目標達成に向けた重要な一歩となる。

 M&Sエナジーの代表を務めるJonathan Hazeldine氏は「M&Sエナジーの電力を100%グリーンにすることで、我々は英国より多くの地域の再生可能エネルギー開発を支援し、環境的にも経済的にもより持続可能な社会に転換していくことを支援したい。M&Sコミュニティエネルギーファンドによって様々な団体のプロジェクトが実現するだろう。我々は英国各地にメリットをもたらす革新的なプロジェクトの話が聞けることを非常に楽しみにしている」と語る。

 マークス&スペンサーによるエネルギーファンド設立は、地域に根差すエネルギー供給を目指している点が小売のアプローチと共通しており、消費者に身近な存在であるというブランドの確立を通じて小売事業とエネルギー事業との相乗効果が期待できる。

 また、英国は50MW以上の風力発電所の建設の意思決定を中央政府から地方政府に移管するなど地域主権のエネルギー政策を進めており、今回のファンドの設立は今後の同国のエネルギー政策の方向性を示す象徴的な取り組みの一つとも言える。

【参照リリース】M&S ENERGY LAUNCHES £400,000 COMMUNITY ENERGY FUND  
【企業サイト】M&S Energy
【参考サイト】M&S Energy Fund

(※写真提供:Vytautas Kielaitis / Shutterstock.com

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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