
ESGリスク情報提供世界大手スイスRepRiskは3月22日、2017年の「世界で最も物議を醸したプロジェクト(Most Controversial Projects)報告書」を発行した。RepRiskは、同様の報告書として「世界で最も物議を醸した企業(Most Controversial Companies)報告書」も毎年発行しているが、今回発行のものは「プロジェクト」についてまとめたもので今年が5回目の発行。
同報告書は、上場・非上場含む世界の主要企業10万社とプロジェクト25,000件の情報を網羅した同社の「ESGリスクプラットフォーム」に基づいて、リスク値を計測している。このプラットフォームには、メディア、オンラインメディア、ソーシャルメディア、第三者団体等から発行された報告書、ステークホルダー、NGO、政府機関、規制機関、シンクタンク、ニュースレター等の公開情報を16言語で毎日収集している。
リスクはゼロ(リスクが最も低い)から100(リスクが最も高い)で得点付けされ、特に75から100の値はリスクが非常に高い。
ランキング |
プロジェクト名 |
リスク値 |
国 |
業界 |
内容 |
1 |
グレンフェル・タワー |
93 |
英国 |
建設 |
違法修繕大規模火災 |
2 |
Ctrip Day Care Center |
73 |
中国 |
サポートサービス |
託児所での幼児虐待 |
3 |
福遠漁冷999(Fu Yuan Yu Leng 999) |
72 |
中国 |
漁業 |
禁漁区での大規模漁業 |
4 |
Brook House Immigration Removal Centre |
68 |
英国 |
移民管理センター |
人権侵害 |
5 |
ノルド・ストリーム2・ガス・パイプライン |
61 |
ドイツ・ロシア |
石油ガス |
環境保護区での環境破壊 |
6 |
Jalabiya Cement Works |
59 |
シリア |
建設 |
イスラム国支援と人道の罪 |
7 |
OPL 245 Oil Block |
59 |
ナイジェリア |
石油ガス |
汚職関与 |
8 |
昌原金海造船所 |
58 |
韓国 |
造船 |
安全措置違反による事故 |
9 |
広州第七火力発電所 |
57 |
中国 |
電力 |
安全措置違反による事故 |
10 |
インペリアル・パシフィック・リゾートホテル |
57 |
米国 |
旅行 |
安全措置違反による事故 |
今回リストアップされたプロジェクト10件については、違法な労働者保護欠如による労災や、環境破壊、汚職に関するものが多い。
【報告書】Most Controversial Projects of 2017
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく
ログインする
※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら