【イギリス】政府、象牙販売を製作年代を問わず原則販売禁止する法制化の意向表明 2018/04/06 最新ニュース

 英環境・食糧・農村地域省、外務・英連邦省、国防省は4月3日、国会での法制化を通じ、製作年代を問わず全ての象牙製品の販売を原則禁止すると発表した。違法販売者に対しては最大で上限なしの罰金または5年の懲役という重刑を科す予定。英国では現在、象牙そのものの取引はすでに禁止されており、象牙商品の取引も1947年3月3日以降に加工されたものは政府の証明が必要となっている。制定されれば、世界で最も厳しい象牙販売禁止法となる。

【参考】【イギリス】政府、象牙取引全面禁止措置を検討。12週間のパブコメ受付(2017年10月28日)

 世界のゾウの数は過去10年で3分の2まで減少しており、年間およそ2万頭が殺されている。アフリカゾウは1989年に絶滅危惧種の国際取引を規制するワシントン条約に登録され、輸出入が原則禁止されているが、ワシントン条約以前に採取された象牙や、自然死した象から採取された象牙などについては商業取引が認められている。しかし、国際環境NGO国際自然保護連合(IUCN)が開催する「世界自然保護会議」は2016年9月、象牙の国内取引の全面禁止を採択。翌10月に開催されたワシントン条約(CITES)締約国会議も、締約国に対し国内市場を閉鎖という内容を盛り込んだ勧告決議案を採択した。

 英国は今後法制化する法案で、一部の例外的販売を許容する予定。例外となるのは、

  • 象牙の割合が小さい製品:象牙の占める割合が全体重量の10%以下で、かつ1947年以前に作られたもの
  • 楽器:象牙の占める割合が20%以下で、かつ1975年(ワシントン条約発効年)以前に作られたもの
  • 希少価値の高いもの:100年以上前に製作され、英国の権威のある博物館等が希少性を認めたもの。及び象牙版に描かれた100年以上前の細密画
  • 美術館・博物館への販売:イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの当局または国際博物館会議が認定した機関に限る

 象牙販売禁止は米国や中国でも導入されている。米国のものは100年以上前に製作された象牙製品と象牙含有量が50%以下の製品は例外として販売が認められている。また中国のものは、文化財と認められるものは販売が認められている、それに比べ、英国のものは遥かに例外措置を受けるものが少ない。

 英政府は、これまでも象の密猟撲滅と象牙販売禁止のために積極的に動いており、最近の欧州環境理事会では他の加盟国に英国と同様の措置を取るよう促した。10月には第4回野生生物の違法取引に関する会議をロンドンで主催する予定。また、英軍は、アフリカの関係国のパークレンジャーに対し、密猟者を捕獲する方法を教授。英国境警備隊は、違法売買品の特定方法を世界各国の関係者に共有している。

【参照ページ】Government confirms UK ban on ivory sales

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

Facebookコメント (0)

ページ上部へ戻る