
石油・ガス輸送世界大手米キンダー・モルガンは5月9日、株主総会を開催。同社の経営陣が反対した3つの株主提案のうち、2つが賛成多数で可決された。
可決された提案の1つ目は、石油・ガス輸送時のメタンガス漏出に関する報告を行うよう要求した決議。メタンガスは、温室効果ガスとして気候変動に影響を与えるだけでなく、ガスが漏出することで売上機会も逸していると主張していた。同提案は、運用資産額世界第2位の機関投資家ノルウェー政府年金基金が提案していた。
可決されたもう一つは、気候変動リスクに関するサステナビリティ報告書を毎年発行するよう要求した決議。同報告書には、異常気象、省エネ等の環境や社会に関する幅広い内容を記載するよう求めた。同提案は、ニューヨーク州職員年金基金が提案した。
一方否決されたのは、2℃目標に整合性のある広範な気候変動インパクトやリスク緩和策をまとめた報告書の作成。こちらは、半数以上の賛成が集まらなかった。
同社経営陣は、株主総会に際し、いずれの提案も「費用が高く時間の無駄だ」と反対を呼びかけていた。サステナビリティ報告書作成に関しては、ウェブサイトで公開している情報を繰り返すものができるだけだと一蹴していた。
同社は現在、カナダのアルバータ州からブリティッシュ・コロンビア州までのトランスマウンテン・パイプライン拡張工事を計画している。しかし、環境破壊や先住民族の権利侵害の懸念が指摘されており、ブリティッシュ・コロンビア州政府も現在の計画案に難色を示している。今回の株主総会では、株主からも懸念が表明される形となった。
【参照ページ】Annual Meeting
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