タイ国立公園野生生物植物保全省は10月1日、観光地として有名なピーピー島マヤ湾への観光客の立ち入りを無期限禁止すると発表した。ピーピー島は、レオナルドディカプリオ主演の2000年のハリウッド映画「ザ・ビーチ」で世界的に有名になり、最近では1日に5,000人とボート200隻が訪れ、深刻な環境破壊が発生していた。
ピーピー島閉鎖は、当初6月1日から4ヶ月間のみの閉鎖予定だったが、1年間の閉鎖に延長。しかし、海外周辺の植生が完全に破壊されており、短期間での生態系回復は不可能と判断。今回無期限閉鎖の結論に至った。ごみやボート、日焼け止め等による汚染のため、マヤ湾周辺のサンゴ礁の80%以上が破壊されたと推定されている。当局はすでえに千本以上のサンゴを植えているが、サンゴ礁は年に約0.5センチメートルしか成長しないため、完全に修復されるまで何年もかかると予測される。
人気観光地のピーピー島は、年間約4億バーツ(約14億円)の観光収入をもたらすため、マヤ湾の閉鎖に対しては地元の反対も強かった。しかし政府は、生態系回復が優先と判断した。
隣国インドネシアやフィリピンでも、観光によるビーチの環境破壊が深刻化しており、有名ビーチの閉鎖が発令されてきている。
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら