【アメリカ】EPA、化石燃料火力発電所のCO2排出基準緩和案を発表。CCSを導入要件から外す 2018/12/12 最新ニュース

 米環境保護庁(EPA)は12月6日、化石燃料火力発電所の二酸化炭素排出について「新規汚染源排出基準(NSPS)」を改定する方針を発表した。炭素回収・貯蔵(CCS)設備の導入を促した前オバマ政権時代の基準を撤廃する。

 米国では、化石燃料火力発電所の二酸化炭素排出については、大気浄化法(CAA)111条で「新規汚染源排出基準(NSPS)」を定め規制している。同規定は、以前はなかったが、2006年にニューヨーク州等11州や環境保護団体等が二酸化炭素排出量規制導入を求め提訴し、2010年にEPAが規制を導入することで原告とEPAの和解が成立。最終的に前オバマ政権時代の2015年8月、二酸化炭素排出量を規制するNSPSが導入された。

 現行のNSPSでは、化石燃料火力発電所の二酸化炭素排出量基準設定に当たり、「最善の排出削減システム(BSER)」の導入を想定した際の排出量を基準値として定め、CCS技術もBSERの一つされている。今回の改定方針では、CCS技術をBSERとはみなさず、CCS設備を導入しない想定で基準値を設定しなおすため、基準値は大きく緩和される見通し。

 EPAは今回の改定について、「CCS技術はまだ証明されていない技術であり、経済的に法外に高く、地理的に制約がある」とコメント。さらに今回の改定により「二酸化炭素排出量は著しく増加しない」とCCS要件を外しても二酸化炭素排出量は増えないとの見方を示した。

 新基準案では、スチーム・ユニット新設では、MWh-gross当たりの二酸化炭素排出量を、現行の1,400ポンドから、大規模ユニットは1,900ポンド、小規模ユニットは2,000ポンドに緩和。また廃棄物(ごみ)発電所向けの基準を別途設定し、2,200ポンドとした。同様にスチーム・ユニットの改修等についても基準を緩和する。

【参照ページ】EPA Proposes 111(b) Revisions to Advance Clean Energy Technology
【法律】NSPS

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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