仏NGOのSherpaは2月12日、フランスの大企業に対しサプライチェーンの環境・人権デューデリジェンスを義務化した2017年2月制定の「デューデリジェンス法(law on the duty of vigilance)」の遵守に向けたガイダンスを発行した。同法は、フランスで5000人以上または世界で10,000人以上のグループ企業親会社に対し適用。英国現代奴隷法に環境デューデリジェンスが追加されたものと解釈できる。
Sherpaが2018年に、80社以上の対象企業の開示状況をチェックしたところ、多くの企業では非常に簡素な記述しかされておらず、同法が求める重要性を反映していないものになっていた。同法は、当初は違反企業に対する罰則規定も設けられていたが、制定直後に反対派の国会議員が違憲裁判を起こし、違反企業には1,000万から3,000万ユーロの民事課徴金を課すという罰則条項については、3月の判決で違憲判断が下され、削除された。しかし、その他の条項は合憲判断がなされ、違反企業に対し裁判所は強制執行命令を出すことができることが確定した。
今回のガイダンスは、遵守のための推奨アクションとして、全体を包括するポリシーの策定と、各個別リスクに対する特定、マッピング及び、リスク低減のための改善措置、サプライヤーに対するデューデリジェンス、警報制度の導入の2つを紹介した。
【参照ページ】VIGILANCE PLANS REFERENCE GUIDANCE: legal analysis on the pioneering duty of vigilance law
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら