サーキュラーエコノミー推進の英エレン・マッカーサー財団は3月15日、2018年10月に発足した企業・政府の海洋プラスチック対応イニシアチブ「New Plastics Economy Global Commitment」について、取組状況をまとめた初のレポートを発表した。同イニシアチブは、発足時290の企業・政府が署名し、現在は350を超え、そのうち企業署名が50増えた。
【参考】【国際】世界290の企業・政府・NGO、海洋プラスチック対応「Global Commitment」署名。日本ゼロ(2018年10月30日)
現在の署名企業は、コカ・コーラ・カンパニー、ペプシコ、ディアジオ、ネスレ、ダノン、マース、ケロッグ、ロレアル、ユニリーバ、コルゲート・パーモリーブ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、SCジョンソン、レキットベンキーザー、アップル、HP、フィリップス、シュナイダーエレクトリック、ヘンケル、ヴェオリア、ウォルマート、ターゲット、マークス&スペンサー、カルフール、バーバリー、インディテックス(ZARA運営)、H&Mグループ、マン・グループ等。署名企業の合計で世界のプラスチック包装・容器の20%を占める。
政府からは、英国、フランス、ポルトガル、ニュージーランド、ペルー、チリ、セイシェル、ルワンダ、グレナダ、米オースティン市、デンマーク・コペンハーゲン市等も署名。NGOも署名している。また、同イニシアチブへの賛同機関として、欧州投資銀行(EIB)、ING、BNPパリバ・アセットマネジメント、リーガル&ゼネラル・インベストメント・マネジメント、ボストン・コモンアセットマネジメント、トリリウム・アセット・マネジメント、ハーミーズEOS、BMO Global Asset Management、Circulate Capital等も金融機関21社も名を連ねる。
同イニシアチブに署名するには、3つの目標と6つの共通ビジョンに賛同することが必要。目標は最新動向を見据え、1年半毎に更新を検討する。残念ながら、日本の企業・政府からの署名は、フタムラ化学の1社のみ(*)。
- 不必要で問題のあるプラスチック包装・容器を撲滅し、使い捨てから再利用モデルへシフト
- 2025年までに100%のプラスチック包装・容器を安全で容易に再利用、リサイクル、堆肥化可能なものに転換
- 再利用・リサイクルされるプラスチック量を劇的に増加させ、プラスチックのサーキュラーエコノミーを構築
現在の署名機関の企業は174社。そのうち消費財企業が50社、包装・容器メーカーが39社でこの2業界で半数を超える。プラスチック問題で大きな影響を受ける業界では海外大手企業が自ら動き出している様子が伺える。続いて、リサイクル企業23社、小売・宿泊18社、原材料化学メーカー13社、プラスチック包装・容器サプライヤー10社、耐久財メーカー9社等。
今回のレポートでは、各業界の大手企業について、具体的なコミットメント内容についてもまとめて記載した。
[2019年3月18日訂正]
* 日本の署名機関を訂正した。
【参照ページ】New Plastics Economy Global Commitment Spring 2019 Report launched
【レポート】SPRING 2019 REPORT
【署名機関】New Plastics Economy Global Commitment
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