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【ヨーロッパ】空港業界団体、2050年までのCO2ゼロを宣言。194空港対象。カーボンオフセット使わず

 欧州空港業界団体ACI EUROPEは6月26日、年次総会を開催し、2050年までに空港事業からの二酸化炭素ネット排出量をゼロにする目標「NetZero2050」を採択した。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の1.5℃特別報告書の内容に合わせ、2050年までにゼロ・エミッションを実現する。

 今回の目標は、欧州24ヵ国の40空港事業者が運営する合計194の空港が現時点での対象となる。同194空港は、欧州の年間旅客数の62.5%を占める。目標を実現すると、毎年346万tの二酸化炭素排出量を削減できる見通し。

 ACI Europeは2017年、2030年までに二酸化炭素ネット排出量をゼロにする目標を決定しており、今回の採択は目標達成を先延ばしにしたようにもみえる。しかし、2017年時の目標はカーボンオフセットの購入も達成オプションの一つとしていたが、今回はカーボンオフセットを確保することが難しくなると判断。2050年までにカーボンオフセット購入無しで、二酸化炭素ネット排出量ゼロを目指すこととなった。そのため、省エネを徹底するとともに、電源を再生可能エネルギー等の二酸化炭素排出量がないものに変えていく。

 さらに同日、年次総会で、同組織として初となる包括的な「サステナビリティ戦略」を発表した。内容には、気候変動緩和、気候変動適応、大気汚染、原材料資源、水、生物多様性、人権、騒音、生活の質、労働慣行・ダイバーシティ、サービス品質、雇用、サプライチェーン、持続可能な観光等のを盛り込み、各々についてKPIと、イノベーション・アクション、パートナーシップ・アクションを設定した。

【参照ページ】Europe’s airport industry commits to net zero CO2 emissions by 2050
【参照ページ】New sustainability strategy guides airports towards enhanced societal value

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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