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【国際】運用業界でAIと気候変動の投資リスク認識増加。BNYメロンIMとCREATE-Research調査


 米運用大手BNYメロン・インベストメント・マネジメントと英投資運用リサーチCREATE-Researchは9月16日、人工知能(AI)と気候変動が将来的なアセットアロケーションやアセットマネジメント業界に与える潜在的な影響をまとめたレポートを発表した。

 同レポートは、著名な研究文献約400本の調査と、16ヶ国45人のCIO、投資戦略家、ファンドマネージャー、年金コンサルタントへのインタビューを基に作成された。対象国はオーストラリア、カナダ、中国、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、インド、日本、シンガポール、韓国、スウェーデン、スイス、オランダ、英国、米国。

 同レポートでは、回答者の93%が、気候変動は、主要な金融市場においてまだ価格に織り込まれおらず、投資リスクとなると認識。背景にはパリ協定の下での炭素価格が進まないことや、現在の投資が将来的な座礁資産のリスクを抱えること、ESG投資のメリットが明らかになっていること等がある。また、回答者の85%以上は、AIを社会的な反発や地政学的な緊張を高める可能性のある投資リスクとみなしていた。

 また投資家は、AIと気候変動を共に重要なファクターとして捉えており、回答者の半数以上(57%)は、双方がリスクであり、機会でもあると考えているという。特にリスクに関しては、AIの台頭によって次の4つの課題が生じると想定する。

  • AIが勝敗を握り、企業のライフサイクルを短縮する
  • AIが製品全体を再構成するため、セクターの境界が曖昧になり、企業価値評価が困難になる
  • 3Dプリンティングによって、製造のオンショア化(先進国の国内回帰)が起こり、途上国経済の見通しを低下させる
  • 企業の無形価値が高まり、資産価値評価が困難になる

 こうしたAIや気候変動をリスクと機会を受け、投資家は将来のアセットアロケーションにおいて、上場市場よりも非上場市場を優先する可能性があるという。非上場市場への投資家のアセットアロケーション割合は現在19%から31%だが、この割合は増加すると見込む。

 また同レポートでは、退職後資産計画の個人シフトや、顧客セグメントとしてのミレニアル世代と女性の成長等、国際的な運用業界の基本的な潮流についても言及している。

【参照ページ】Climate change and artificial intelligence seen as risks to investment asset allocation, finds new report by BNY Mellon Investment Management and CREATE-Research

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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