信用格付世界大手米ムーディーズは1月16日、気候変動に伴う海面上昇による信用リスク悪化のエクスポージャーが高い国債を発表した。ムーディーズは、海面上昇及びそれに伴う自然災害が与える国債リスクへのインプリケーションは幅広いと述べた。
今回、リスクが高いと判断された国は、ベトナム(Ba3ネガティブ)、バハマ(aa3安定)、エジプト(B2安定)、スリナム(B2安定)及び島嶼国。 高所得国では、リスクが高い国として、日本(A1安定)、オランダ(Aaa安定)の国名を挙げた。海面上昇がもたらすリスク要因としては、資産損失、死者、健康被害、強制移民を例示した。
海面上昇による異常気象に脆弱なままでいると、災害復興のための政府の借入能力の減少、財政リスクの増加、政治リスクの増幅等により、経済投資を押し下げ、財政リスクを高めるとの考えを示した。
ムーディーズは、海面上昇に関連する自然災害の頻度や規模の増加ペースは不透明としながらも、海面上昇は今後数十年間発生するとしていいる科学研究にも言及。高所得国については、海面上昇に対する対策が打たれる可能性が大きいが、実効性については検証されていないと脆弱性があることを示した。
今回の分析結果を示したレポートは、ムーディーズ・サービスの利用者のみ閲覧できる。
【参照ページ】Moody's report on global sea level rise says Vietnam, Egypt, Suriname and some small island sovereigns face material credit risk
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