英食肉関連大手38機関は、二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)の実現に向け、2030年までに同国の肉食品の一人当たり廃棄物量を半減することを共同宣言した。他にも、生産性向上、大豆飼料生産での森林破壊防止、土壌や水の保護等も盛り込んだ。
今回発表のコミットメントは、英サーキュラーエコノミー推進NGOのWRAP(Waste & Resources Action Programme)が主導。参加機関は、全米農民連合(NFU)、農業・園芸開発委員会(AHDB)、英国食肉加工協会(BMPA)、英国家禽評議会(BPC)、英国小売協会 (BRC)、Hybu Cig Cymru(HCC)、全米豚協会(NPA)、クオリティ・ミート・スコットランド(QMS)、サステイナブル・レストラン協会(SRA)等。
同コミットメント「Meat in a Net Zero world」の内容は、2030年までに一人当たり食品廃棄を半減させる国連持続可能な開発目標(SDGs)12.3や、WRAPの目標「コートールド2025」の推進や、NFUのネットゼロ・ビジョンや「European Roundtable for Beef Sustainability/UK Cattle Sustainability Platform」、「UK Roundtable on Sustainable Soya」等、業界イニシアチブの促進を行う。
WRAPは、消費目的の食肉のうち約38万t(二酸化炭素排出量完全400万t)が、実際には食されずに廃棄されている推計。その多くは家庭からの廃棄だが、サプライチェーン全体で行動を起こす必要があるとした。
英国では2050年までの二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)実現目標を掲げており、今回発表の共同コミットメントでは、毎年15万t以上の食肉の廃棄を防ぐことができ、金額換算で15億ポンド(約2,000億円)規模の貢献ができると見込む。最初のステップとしては、食肉関連業界内で、二酸化炭素排出量測定のための一環したアプローチを採用することが重要だと強調した。
【参照ページ】Meat in a Net Zero world – UK to cut meat waste and emissions
【参照ページ】A UK MEAT INDUSTRY COMMITMENT TO ACTION MEAT IN A NET ZERO WORLD: Optimising productivity and minimising waste from farm to fork
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