エネルギー世界大手蘭ロイヤル・ダッチ・シェルの英エネルギー小売子会社シェル・エナジー・リテール(旧ファースト・ユーティリティ)は7月16日、自家消費の太陽光発電を行う家庭に対し、バッテリーを併設することで、電気料金の値引が受けられるサービスを開始した。同サービスは英国初。
同サービスは、ロイヤル・ダッチ・シェルが2019年に完全子会社にした独sonnenBatterieとのパートナーシップで実現した。屋上太陽光発電を設置している英国の家庭では、一般的に30%の電力を自家発電で賄っている。しかし、家庭での消費電力は朝晩が多くなるのに対し、太陽光発電は日中に発電量が最大となるため、需給バランスが一致せず非効率となっている。そのため、sonnenBatterieのバッテリーを設置することで、日中の発電をバッテリーで蓄電し、夜間や早朝に電力供給できるスキームを家庭に提案して販売している。これにより年間の電力消費量の75%を自家発電で調達できるという。
英国では、自家発電での余剰電力分を売電する「ネガワット取引」がまだ導入されていない。そのため、今回のサービスでは、夏季に日中の発電量がバッテリー容量を超える場合に、余剰電力を系統に提供することで、最大150ポンドのクーポンが発行され、その分を冬季の電気料金から値引きする。
同社は、一部世帯で実証実験を行った後に、本格導入に踏み切った。潜在市場は、英国の太陽光発電導入もしくは導入検討世帯825,000世帯に及ぶという。導入コストは世帯平均で6,500ポンド。
【参照ページ】FIRST OF ITS KIND SEASONAL SOLAR STORAGE TARIFF LAUNCHES IN THE UK
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら