化粧品世界大手米エスティローダーは11月2日、自社事業での二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)及び再生可能エネルギーでの事業運営100%を達成したと発表した。一部カーボンオフセットも活用した。
同社は、100%再生可能エネルギーでの事業運営にコミットする国際イニシアチブ「RE100」に2017年に加盟。2020年までの100%達成を目標として掲げ、2019年11月にはまず米国とカナダで100%を達成。そして今回、グローバルで100%を達成した。
同社は目標達成のため、再生可能エネルギープロジェクトへ投資し、自社事業の二酸化炭素削減を促進。米オクラホマ州のポンデローサ風力発電所では、同社最大の再生可能エネルギーでの契約となる設備容量22MWの風力発電を仮想電力購入契約(vPPA)で調達。ポンデローサ風力発電所だけで、同社の調達電力の半分以上を賄うことができた。
また同社は、設備容量5MWの地上設置型および屋上設置型の太陽光発電も建設。自社事業からの二酸化炭素排出量が比較的少ない領域では、グリーン電力証書等の国際的に信頼性のある証書を購入した。さらに、米マサチューセッツ州で実施された3都市での森林保護プロジェクトからは、カーボンクレジットを購入した。
同社は今後も科学的根拠に基づく削減目標をバリューチェーン全体に拡大。2030年までにスコープ1とスコープ2の二酸化炭素排出量を、2018年比50%削減するという。スコープ3でも、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)の基準を満たすよう、販売した製品の使用、上流サプライチェーン輸送、出張の3分野で2030年までに売上分母の原単位で60%削減する。
【参照ページ】The Estée Lauder Companies Reaches Milestone Climate Goals
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