スイス環境コンサルティングQuantisは1月25日、農業での作物栽培が環境に与えるインパクトを計測できる簡易ツール「geoFootprint」を発表した。農作物のサプライチェーンに及ぼすフットプリントをさまざまな粒度で計測、管理できる。
同ツールの開発は、EUの欧州イノベーション・技術機構(EIT)の気候変動部門Climate-KICのプロジェクトとして始動。スイス連邦農業庁、ゼネラル・ミルズ、マース、ネスレ、ネスプレッソ、ユニリーバ、ヤラ・インターナショナル、UPMラフラタック、世界資源研究所(WRI)、arx iT、Cool Farm Allianceが開発に参画した。
【参考】【EU】Climate-KIC、GeoFootprint Project始動。LCAとGIS統合し世界の農場環境データ収集・公開(2018年8月31日)
geoFootprintは、衛星画像と環境データを統合したシミュレーションツールで、主要な商品作物の環境フットプリントを即座に確認できる。算出されたデータは地図上に表示され、国単位から10km四方の粒度レベルまで測定可能。
現在計測が可能な作物は、小麦、大麦、ライ麦、コメ、とうもろこし、大豆、落花生、ソルガム、さとうきび、甜菜、ひまわり、セイヨウアブラナ、綿花、アブラヤシ、じゃがいも、カカオ、ロブスタコーヒーノキ、アラビカコーヒーノキの15種類。
同ツールでは、森林伐採、肥料の使用、灌漑、土地マネジメント慣行等が作物のフットプリントに与える要因を特定できる。さらに、科学的根拠に基づく目標設定や影響力の大きいアクションに優先順位を付けることで、企業のフットプリントを改善できるという。
同ツールは、無料版と有料版がある。有料版はNGOや研究機関等に対してはディスカウント販売されている。
【参照ページ】geoFootprint is here: The environmental footprint of crops on a world map
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