小売、食品、リサイクル大手5社は3月17日、オーストラリア初のプラスチックのケミカルリサイクル実証プラントを共同で建設すると発表した。ソフトプラスチック包装・容器のサーキュラーエコノミーの実現に向け協働する。
参加企業は、豪水熱合成反応装置製造Licella、スイス食品大手ネスレ、プラスチック製造世界大手蘭ライオンデルバセル、小売大手豪コールズ、豪リサイクル大手iQ Renewの5社。
今回の実証では、Licella開発の水熱合成反応装置製造「Cat-HTR」を活用し、豪ビクトリア州で実施予定。Cat-HTRの技術は、世界中の廃棄プラスチック問題を改善する潜在性があると、豪スコット・モリソン首相も評価している。同実証のケミカルリサイクルでは、使用済みのソフトプラスチックを還元し、新たなプラスチックを生産できる。Cat-HTRは、エネルギー回収と比べても、二酸化炭素排出量が45%少なく、経済価値も3倍から4倍高い。還元過程では、85%を油脂に、残りの15%はガス化。ガスは火力発電用に用いる。
オーストラリアでは、2025年までに包装・容器の再生素材含有率50%を要求する目標を設定済み。5社は、食品包装・容器用の再生素材は、大幅な需要増が見込まれると分析。地域製造の備えがなければ、海外からの輸入に頼らざるを得なくなると指摘した。
【参照ページ】Coles, Nestlé, LyondellBasell, Licella and iQ Renew announce study into Australian-first for recycling
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